賀茂川さんのブログ、今回は「失敗のアベノミクス」と題されています。
内容については、ほとんど私も同意するところなのですが、「失敗」であるかというとちょっと意見が異なります。
私は「アベノミクスはこれを目標としていたので、成功している」と考えています。
まあ、それはおいておいて。
デフレは継続、実質賃金はほとんどの人で低下というのが明白です。
しかし、株価の上昇、大企業の空前の増益ということがあるために、成果があったかのように思われているのでしょう。
ゼロサムどころか、マイナスサムの社会の中で、株式投資者や大企業に利益が流れているとすればそれはどこから行ったのかが問題であり、構造的に間違いなく格差が拡大し貧乏人はさらに貧乏になっていると言うのが必然のようなものです。
しかし、かつてのように株価が上がり大企業が儲かればそのうちに庶民にもおこぼれが回ってくるという、トリクルダウンの幻想を持たせることで、現実の株価上昇を見せれば上手く行っているかのように思わせるというのがアベノミクスの本質であり、それで支持を集めている間に自分のやりたいこと(安保法制、憲法改悪等々)を全部やってしまおうというのが彼の目的である以上、アベノミクスは成功したと言うべきでしょう。
モリカケ問題、その他の政権の道義的緩みを見せられてもまだ上記の幻覚にごまかされているのが日本の有権者です。
いずれ、アメリカ発の株価暴落が起きれば日本国の財政も大変なことになります。
そうならなければ気が付かないというのが日本国民なんでしょう。
賀茂川さんはアメリカの庶民の大変な状況について触れられています。
アメリカの貧困者の状況は先進国で最悪とか。
白人貧困層の窮状につけ込むことでトランプは政権を取りましたが、それ以上にひどいのが黒人やヒスパニックなどでしょう。
アメリカは人種で経済程度も大きく影響されますが、日本はどうなんでしょう。
ほとんど同種族のはずなんですが、貧困の底からまったく抜け出せないような人々と、バブル時と同じような金余りを享受できる連中と、何が違うのやら。
まあ、中国もどうやら同じ状況のようですが。