「飛び出しくん」とは、狭い通学路など子供が飛び出してくることがありそうなところに、ドライバーに注意を喚起するために設置されているもので、単なる看板様式のものではなく、人形(二次元・三次元)となっているものです。
一般的には「飛び出し人形」と呼ぶことが多いようですが、著者の関さんは愛着をもって「飛び出しくん」と呼びたいということです。
著者は音楽家で、日本各地に演奏会のために出かけることが多いのですが、地方を自動車で走っている際に、首都圏ではあまり見かけないユニークな人形を見かけ、それ以降出かける度にその「飛び出しくん」を見つけて撮影することが楽しみとなったそうです。
発祥の地は滋賀県東近江市だということですが、その定義は「人間の形やそれに近い型で作られ、道路に設置されているもの」だそうです。
人里離れたところには設置する目的もありませんので、これが立っているところには必ず子供がいるということが分かります。
そこに住む大人たちが子供の安全を祈って設置しているということで、街の雰囲気にも優しさが感じられるということです。
発祥の地と言われている東近江市にはそこら中に飛び出しくんが見られるそうです。
基本的には小学生くらいの黄色い帽子を被った男の子が描かれているのですが、バリエーションはかなり多く、大人・宇宙人・怪獣・ロボット等々、さまざまなものが描かれているようです。
なぜか、関西地方と九州に多く見られ、関東地方では人形型のものは少ない(ただし看板形式のものは多い)ということです。
本書は全ページ豊富な写真で飛び出しくんが紹介されているというものでした。
今度見かけたら写真でも撮ってみましょうか。