かなり古い本で、1977年出版ですが、大阪大学などで数学教授を歴任した寺坂さんが編者となり多くの数学者を著者として、現代数学のほぼすべての分野を解説しています。
もちろん、記述はほんのサワリだけであり、せいぜい術語の解説くらいまでしかできませんが、まあ詳しいことは各分野の専門書に任せてとにかく数学の概観を示したいということでしょうか。
したがって、部門としても「数学基礎論」「代数学」「解析学」「幾何学」「トポロジー」「応用数学」を取り上げ、漏れのないようになっています。
また、各部門の大数学者と言える人々の略歴なども簡単に紹介しており、ガウスやフィッシャーといった超有名という人たちばかりでなく、初めての女性数学者と言えるロシアのコワレフスカヤなど、あまり名も知らない数学者の略歴も知ることができました。
高校までの数学はなんとかこなしたものの、大学に入ってからはまったくついていけなくなった私としては、この辺から数学を捉えなおして挽回をと思ったものでしたが、結局はよくわからないままです。