(これまでこういった問題を扱うカテゴリーを「食品衛生」としていましたが、衛生関係だけでは留まらないので今回より「食品問題」と名称変更しました。今後もよろしくお願いします)
いつものFOOCOM.NET松永和紀さんですが、また厳しい指摘です。
これまでは一応妥当な内容を流していたと見られたNHKの「ためしてガッテン」ですが、2月の放送で「睡眠薬で糖尿病症状改善」といういささか問題となる取り上げ方をして、各方面から抗議を受けて番組中で謝罪をしました。(3月1日)
しかし、その日の放送はこれまた問題ありの内容で、「コラーゲンを食事摂取することで効果あり」という科学的には未だ根拠ありとは見なせないものを堂々と取り上げたというのが松永さんの主張です。
記事中にもあるように、以前のように「コラーゲンは食事で摂ってもすべてアミノ酸に分解されるので意味がない」という意見は現在では疑問視されているそうですが、かと言ってコラーゲン摂取が実際に身体に影響を与えているということは、いまだ研究中でありまだ定説となっているとは言えない状況です。
それを、昔問題となった健康番組のような作りで視聴者に「効く」イメージを作り出そうとしているのではないかという意見です。
たまたま、私もこの回の放送は部分的に見ていましたが、随分思い切った言い方をするものだと感じていました。
どうも、フライング気味に実験結果を発表したがる研究者の意見をそのまま取り入れた番組作りをしているようです。
科学者・研究者も最近は研究費稼ぎが大変ですから、中にはまだあやふやな成果を大々的に発表し話題を集めようとする者が居ないとは言えないようです。
NHKたるもの、あまりそれに引っかかってほしくはないのですが。
なお、FOOCOM.NETは「JFJ食生活ジャーナリストの会」というところの選定した「食生活ジャーナリスト大賞」を授賞したそうです。
まあ、その活動から見れば当然と感じます。一層のご活躍を期待しています。