FOOCOM.NETの専門家コラムで瀬古博子さんが書いているのが表題の食品の放射性物質検査結果の報道についてです。
昨年の福島県産の米では一昨年産米同様、一件も基準値越えはなく、さらに福島県沖での採取魚介類は震災以来初めてすべてのもので基準値以下であったそうです。
現在の検査で基準値を超えるサンプルが出ているのは、野生の鳥獣肉(イノシシやシカなど)と山菜のみで、もちろんそういったものは食用にはされていません。
瀬古さんが問題視しているのは、そのように放射性物質の検出が低下していること自体ではなく、こういった情報がもはやほとんど報道されなくなっていることです。
取り上げる新聞も少なくなってしまい、その記事もごく小さいものだけになってしまいました。
消費者の意識というものも徐々に関心を向けることが少なくなっているようです。
しかし、実際は放射性セシウムの半減期は30年でありまだそれほど総量が減少しているわけではないはずです。
まだまだニュースとして取り上げ注意を喚起していかなければならないのは、メディアの勤めだということでしょう。
折から、福島県からの避難者の子供をいじめたというニュースは次々と流れてきます。
こういったところでは忘却することなく、より大切な放射性物質の検出状況やその害などの知識ばかりが忘れられていくというのは、情けない話です。