爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

渡辺宏さんの「安心?!食べ物情報」でジャガイモ食中毒は学校が大半との記事

昔から参考にさせて頂いている、渡辺宏さんが毎週記事を書かれている「安心?!食べ物情報」の今週号では「ジャガイモ食中毒は学校が大半」と書かれていました。

 

http://food.kenji.ne.jp/review/review887.html

 

ジャガイモの芽や日光の当たった皮にはソラニンという物質が含まれており、これは腹痛や嘔吐といった食中毒症状を引き起こします。

この中毒事例を国立医薬品食品研究所の登田主任研究官が1989年まで遡って調査したところ、97年以前はまったく発生していなかったものがほぼ毎年発生するようになり、30件718人の患者を出しているそうです。

その大半が小学校で、幼稚園中学校も一部含まれて9割が学校での発生とか。

 

これは学校での菜園栽培したものをそのまま食べているためで、そもそもジャガイモにソラニンをできるだけ作らせないように「芽かき」「土寄せ」という栽培をしなければならないのができていないとか、また料理をする時には皮や芽をきちんと取り除かなければならないとことがいい加減とかいった原因によるものです。

 

学校でのジャガイモ栽培とそれを調理して食べるということには、栽培技術と調理技術の双方に求めるべき原則があるのですが、それが両方共できていないからということです。

学校の教師にそういった知識が欠如していると共に、以前は農家の栽培協力もあったものが無くなったという原因もあるようです。

 

渡辺さんの意見では、「教師と記者は勉強しない人間が多い」ということです。本当かどうかは知りませんが、それを強く疑わせるような話です。

 

なお、渡辺さんのこのサイトは毎週食品衛生関係の記事で面白いものを論評されています。

今週号では私のところでも取り上げた「冷凍メンチカツによるO157食中毒」も取り上げられていました。

 

どうやら冷凍メンチカツは家庭で油で揚げる調理では十分に火が通らないことが多いようです。そうなると製造過程で入り込んだ大腸菌は調理でも死なない可能性が強いのかもしれません。

今日のニュースでは先週発生した「肉の石川」以外にも静岡県の食品加工会社「米久」の同様の製品からもO157が検出され製品回収ということが報じられていました。

「米久」が販売、冷凍メンチからO157検出 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

どちらも同じ下請け業者に作らせていたようです。

危ない話が連続して起きています。