映画会社、東映の教育映画部という組織が「東映動画」として新たなスタートを切ったのは昭和31年だそうです。
そして、昭和33年に長編動画の「白蛇伝」を発表したのを皮切りに、年1篇のペースで発表していったのですが、一方、手塚治虫の虫プロも昭和38年1月に国産初のTVアニメ「鉄腕アトム」を送り出します。
それが大好評であったことから、東映動画もTVアニメ制作の機運が高まり、同年の11月には初の番組として「狼少年ケン」をNET(現テレビ朝日)系にて放映を始めました。
その当時はまだ映画館上映の長編動画も制作を続けており、それと平行してのTVアニメ制作は大変な作業だったようです。
私も昭和38年にはまだ小学生でしたので、狼少年ケンは見た覚えがあります。
それ以前の白蛇伝なども映画館や学校での上映会などで見たように思いますので、これら初期のアニメには記憶があります。
その後、「宇宙パトロールホッパ」、「ハッスルパンチ」「レインボー戦隊ロビン」と続き、「魔法使いサリー」が登場します。
そして「ゲゲゲの鬼太郎」「デビルマン」などといったヒット作も続くのですが、さすがにその頃には自分が中学・高校となった関係もあり、あまりTVアニメを見るということはなくなってしまったのでした。
この本ではそういったアニメのうち、最初から1979年の銀河鉄道999までについて、各作品にまつわる話、裏話、制作側の事情などを東映動画側の協力も得てまとめたというもので、当時テレビで見て楽しんだ子どもたちが大人になってその頃のことを思い出しながら「実はそうだったのか」と納得できるようなものになっています。
現在でも東映アニメーションとして、セーラームーンやプリキュア、ワンピース、ドラゴンボールなど人気シリーズを出し続けているようです。日本のアニメを引っ張り続けていっていると言えるのでしょう。