日本でもいくつかの銀行破綻というものが起きましたが、その際には公的資金の導入という手段で預金は守られるということが行われ、あたかもそれが普通のように考えてしまっていました。
しかし、賀茂川耕助さんのブログによればこの4月に破綻したオーストリアのヒポ・アルべ・アドリア銀行の場合は2015年にEUの全加盟国が導入したこのベイルイン制度の初めての実施例となったそうです。
公的資金導入による金融機関救済は「ベイルアウト bailout」と呼ぶそうですが、そこでの税金消費に反感を覚えた人々がそれに反対し、ベイルイン方式を取ることになったようです。
しかし、「銀行自身の資産で負債を払わせる」と言ったところで、その資産は預金者の預金です。それが封鎖され引き出すことができなくなるわけです。
今回の株価下落を予想するかのようにEU各国はこの制度導入を急ぎました。そして預金封鎖という事態が現実のものとなったわけです。
賀茂川さんによれば、アメリカでも実質的にこの制度と見なせる法律が成立しているそうですが、実は日本でもこれが可能となっているそうです。
この事態を受けて預金者はどのような行動に出るのでしょうか。銀行預金から引き出す動きが強まれば金融崩壊に繋がるというのが賀茂川さんの主張です。
このような大問題であるのに、日本の報道ではこういった事態をほとんど扱っていません。伊勢志摩サミットなどどうでもよいようなものばかりです。
ちなみに、「ベイルアウト オーストリア」で検索すると個人のブログがほとんどであり、メディア報道はされていないようです。
こういったところが、「賀茂川耕助のブログ」を頻繁に参照させて頂いている理由でもあります。