爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

機能性表示食品の届出に関して全国消団連が意見書

FOOCOM.NETの松永和紀さんの「編集長の視点」にこの前から指摘されているいわゆる「機能性表示食品届出」について、全国消団連全国消費者団体連絡会)が意見書を発表したそうです。FOOCOM.NETを出しているFood Communication Compass全国消団連に関わっており、この意見書集約にも参加したそうです。http://www.foocom.net/column/editor/12730/

届出された健康食品のあまりにも低レベルなことにあきれるばかりですが、意見書にも根本に関わることが述べられています。「国など公的機関が安全性について疑義を発したものは届けるべきでない」(当たり前でしょう)、「サプリメント形状の販売期間を食経験に含めるな」、「新制度の周知が不徹底で消費者の理解が得られない」(これは国宛の要望です)などです。

意見書にはもちろん具体的な事例については触れることを避けていますが、紹介した記事の中で松永さんが問題ありとして具体名を挙げて指摘しているのは以下のものです。
リコム 「蹴脂粒」 (これが何度も触れられている”安全性が確認できないとしてトクホ申請を却下された”ものです)
ファンケル 「えんきん」 (根拠となる論文がお粗末)
キューサイ 「ひざサポートコラーゲン」 (臨床試験結果を根拠としているが、対象が少人数、結果解釈がお粗末)
ライオン 「ナイスリムエッセンス ラクトフェリン」 (この臨床試験も対象が少人数、かつ”高度”の肥満者を選択しており、一般化できない)

健康食品メーカーとしては大手ばかりですが、あまりにもいい加減と言わざるを得ないようです。トクホと比べると安易に考えているのでしょうか。(トクホ自体も問題ありと思う制度ですが)そういうものだと消費者すべてが理解しているなら良いのかもしれませんが、それでは制度の存在意義もないでしょう。結局、詐欺まがいの健康食品商売に国が加担しているというものでしょう。