爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

行ったことのある都道府県 和歌山県

和歌山県は亡き父が卒業した学校の所在地です。しかし、ほとんど訪れたことはありません。
父は長野県出身ですが、祖父があちこちで仕事をしていたせいで、旧制中学は岐阜で、その後旧制の高等商業は和歌山の学校で通いました。現在は和歌山大学経済学部となっている学校ですが、もはや80年も前の話です。

私が和歌山県に行ったというのはおそらく2回だけです。1回は高校の修学旅行で奈良から入り高野山に1泊、それから和歌山港からフェリーで徳島に渡りました。
もう一度は新婚旅行です。これももう30年以上前の話です。
その当時でもすでに都会の方では新婚旅行には海外へという人が多かったようですが、結婚当時は熊本在住で、その辺りにはまだ海外へ行くという人はあまり見られなかったようです。飛行機に乗るにも少なくとも福岡まで出なければいけませんし、それも今のように新幹線で1時間以下という時代ではありませんでした。
そんなわけで新婚旅行にどこに行きたいか、新婦となる妻に聞いたのですが、それまで熊本で生まれ育ち、ほとんど外にも行ったことがなかったためにほとんど行き先の希望がなく、「飛行機に乗れればどこでも」という頼りない返事だったので一人で頭を絞ってプランを考えました。
ちょうど日程が2月だったので、北方は無理でした。また沖縄には行く例が多かったのですが、2月の沖縄はちょっと暖かいだけという話を聞き断念しました。
会社の休暇も式も含めて丸1週間が限界だったので、旅行にはせいぜい5日間となるとそれほど遠くにも行けそうもなく、伊勢・南紀周遊と四国一周という2パターンを候補に挙げました。どちらでも似たようなスケジュールとなり、また移動距離も変わらず、また自分自身それまでにほとんど行ったことがないと言うことも同様でした。それでもなんとなく紀伊半島一周という方を選びました。

結婚式当夜は熊本で一泊し、翌朝の飛行機で大阪へ、連絡バスで難波に出ました。そこから近鉄特急で伊勢へ、その日は伊勢神宮と二見浦などを見て志摩に宿泊。翌日は予約しておいたハイヤー志摩半島を見てそのまま延々と乗り勝浦まで到着。那智の滝を見た後有名な半島のホテルに宿泊。ここでは山の上の離れの部屋に泊まりましたが、夕陽が海に落ちる風景はとても印象に残っています。ただ、残念ながらあの有名な洞窟風呂には入れませんでした。
次の日は串本など経由して白浜へ。日程に余裕があったのでクジラ博物館や海中公園、アドベンチャーワールドなどいろいろ見て回りました。
翌日はなんと山に入って高野山へ。まったく新婚旅行らしからぬコースでした。白浜からは竜神温泉を通って登っていったのですが、途中で雪が積もっていてハイヤーの運転手が一所懸命チェーンを着け、それから雪道を高野山に入りました。寒かったこと。
高野山では宿坊に泊まり、精進料理を食べるという異色の体験でした。
翌日は高野山を降りて南海電車で大阪へ。それから飛行機で帰りました。強行軍で紀伊半島ぐるっと一周回るというすごいプランだったのですが、若かったこともありなんとか無事乗り切りました。全部ハイヤーで乗っているだけというのも良かったのかも知れません。(旅行社からはレンタカーで運転するという提示を受けたのですが、当時はさほど運転経験がなかったので止めました。それが正解だったのでしょう。)

その後はまったく和歌山方面には行っていませんが、あの時の光景は印象が強く残っています。できればまた一度行ってみたいものですが、どうなりますか。