今回の賀茂川耕助さんのブログ最新記事は、日本の家計貯蓄率についてのものです。
昨年末に発表された2013年のもので、家計貯蓄率が初めてマイナスとなり、−1.3%であったそうです。かつてはこの数値は20%程度の黒字であったこともあり、日本の貯蓄率は非常に高いということが先入観のようになっていましたが、まったくそうではなくなっているようです。
この数値は単純な貯蓄額というものではなく、収支の差額といったような意味のようですが、いずれにせよ収入が足りなくなって貯蓄を使い込んでいるというイメージには間違いはないようです。
ブログでは、その要因は老人世帯が増えて貯蓄を増やすような余裕がなくなっているということや、何と言っても非正規雇用が増加しているためもあり収入自体が減少していること、さらに円安政策のために輸入品の価格が上昇し家計支出が減らないことが挙げられています。
政府の言う景気の上昇の恩恵を家庭にという言葉が、まったく嘘であることが良く分かる数字になっています。そして、多くの人が感じている景気回復など来ていないという実感が間違いない事実であることが証明されています。
これが、「まだ恩恵が来ていない」と考えるか、「そもそも恩恵が来るというような政策ではない」ということに気がつくかによって行動は変わるのですが、最近の地方選挙の動向を見てもまだ多くの有権者は政府に騙されていることが判ります。
家計貯蓄率という数字がどのようなものかということも良く分からなかったのでネット検索で調べてみたのですが、そこに見た解説にも「この数値について大手マスコミはまったく無視していて、政府の応援をしているようだ」という指摘がありました。私もこの賀茂川さんのブログを見るまでは気付かなかったのですが、現在のマスコミの報道姿勢には極めて疑いを強めるような事例の一つのようです。