国会の代表質問で民主党の岡田代表が格差社会について質問したのに対し、首相は「頑張ったひとが報われる社会にしたい」と答えたそうです。
これまでもたびたび書いているように、頭は悪くない(小ざかしいとか、悪賢いというべきか)と考えられる首相ですので、分からずに答弁しているのではなく、きちんと自覚して論点をずらして答えているのは明らかですが、腹立たしいことこの上ないことです。
もちろん、頑張って仕事をしている人たち、たとえば新たな優秀な製品を開発したり、毎日きちんと品質の優れた製品を作っていたり、さらにあちこち駆け回って営業に力を入れている人たちがちゃんと報われるのは当然ですが、青色LEDの中村さんを見ても明らかなように、きちんと報われているとは言えない状態であり、それを是正しようとする政策を取るのであれば良いのですが、彼ら政府の目指しているのはまったくそれとは異なります。
政府が進めている政策は簡単に言えば「金持ちが金儲けしやすい社会」を作ろうとするものです。それのどこが「頑張った人」なのでしょう。
さらに言えば、努力したくてもできない人、たとえば病気の人、障害を持った人、母子家庭の子供などはどうするのでしょう。そのような人はぎりぎり生きるだけの生活で我慢しておけということなのでしょう。
そもそも、親の遺産をフルに使って権力を取ってきたのは政治家、とくに自民党などの世襲政治家たちです。彼らのどこが「頑張って」いるのでしょうか。
ほとんどの日本人は大した財産もなくぎりぎりの生活をしているはずです。なぜそのような人たちが選挙で金持ち政党を選ばなければならないのでしょうか。早くそれに気が付いてほしいものです。