爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

連日の豪雪 雪国の3年

北日本や北陸では連日の豪雪のようです。今住んでいる熊本も寒いのは同様ですが雪は見ません。
3年前の3月まで3年間、仕事で金沢に行っていました。冬を三回過ごしたことになります。これまで何箇所も転居を重ねているのですが、雪国といえるところに住んだのはこれが最初でした(最後?)

赴任したのは7月だったので、熊本と比べて夏も涼しくていいねと思っていたのは数ヶ月。冬が近づくにつれ慌しくなりました。会社の車を使っていたので冬タイヤへの交換も指定の整備会社に持っていくということでできることになっていましたが、それをいつにするかというのも良く分からず、仕事先の人に聞きながら何とか済ませることができました。スタッドレスタイヤに換えても乗り心地にはほとんど変わりがないと言うのが驚きでした。

それから雪が降り出したのですが、最初に少し積もった時に滑り止めつきの靴(短靴)を買いました。その後冬場はずっとその靴を履くことになりました。それ以外の靴では滑ってしまい怖くて歩けなくなりました。気がついてみると現地の人々は服装はピシャッとスーツでも靴だけは同様でした。
その後すぐに20cm以上の積雪になってしまい、短靴では対応できなくなり長靴を買いに行きました。急な積雪で車が出せず靴屋まで雪をかき分け歩いて買いに行きましたが、必死の思いでした。その後、冬場は長靴の大活躍となりました。
スコップなども買い揃えなんとか駐車場から道路に出るまでの除雪はできるようにしておきました。

2010年の冬はなんとか乗り切ったのですが、2011年の冬は現地の人も驚くほどの積雪でした。こんなに積もるのは何十年ぶりかという話でした。一番ひどかったのが1月で、2晩でそれぞれ50cmずつ積もりました。最初が土曜から日曜にかけてで、仕事に出かける必要はなかったのですがこのままにしておくと月曜の朝に大変だからと思い、日曜の朝に1時間ほどかけて車周辺の除雪をしました。しかし、その晩から翌朝にかけて新たに50cm近い積雪があり、月曜の朝にはがっくりしました。それでも自分は一日分だけだったので何とか除雪できましたが、日曜の朝に何もしていなかった人の車は1m近い雪で埋もれてしまい、近づくこともできなかったようです。

スタッドレスタイヤの性能は大したもので、ほとんど危険も感じないまま運転をしていたのですが、ちょっと調子に乗りすぎてスピードを出しすぎ交差点で信号が変わったので急ブレーキをかけたら止まらずに滑ってしまい、停止線をはるかに越えて交差点に進入してしまったことがありました。幸いほとんど通行量の少ない交差点だったので大丈夫だったのですが、油断大敵です。
しかし、凍結道路でもあまり滑ることもなく走れたのは良かったのですが、一度はまったく危険を感じないまま駐車場で止め、降りようとしたら一面氷で歩くのが怖かったということもありました。

最後の年になって、車に少し傷を付けてしまい修理のために何日か歩いて通勤ということになってしまいました。積雪時以外には歩いて20分ほどの道のりなのですが、雪の中では歩きづらくまた歩道は除雪もされていないので大変な苦労でした。一部は家が途切れ田んぼの真ん中を歩くのですが、吹雪のひどい時には周りが真っ白になってしまい、ホワイトアウトで遭難というのはこのような状態なのかと納得しました。

金沢は北海道や東北、長野のように気温が下がるということはなく、最低でもマイナス5度程度ではなかったかと思います。しかし、昼になっても陽もささずに気温が上がらず、最高気温が2-3度という日がずっと続きました。もともと血行が悪くて身体の各所に異常が出るのですが、それが一気に悪化しました。目の見え方もおかしくなり、車の運転にも支障が出るようになりました。これは今も治っておらず厳しいところです。

もうあのような雪の中に行くことはないだろうと思いますが、それでもたまには観光客として行くくらいなら見てみたいとも思ってしまいます。加賀平野の広い田が一面の雪景色という光景は強烈な記憶でした。
もう一つ、印象的な光景は道路や駐車場などに設置されていた融雪装置です。とはいってもノズルから地下水がちょろちょろと出ているだけのものですが、時々ノズルの方向がずれてしまい空中高く水を噴出しているところもありました。車ではあまり関係ないのですが、時々徒歩でうろうろしてみるとかなり上の方まで濡れてしまい困ったものでした。しかしなかなかのどかな風景でもありました。