爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

消費税軽減税率の茶番

再来年の消費税率10%へ引き上げ時に軽減税率を導入する件について、公明党自民党の交渉が成立し、食料品のうち生鮮食品と加工食品は軽減税率として現行の8%として酒類、外食は引き上げ対象とすることになったようです。

 

交渉の経緯は公明党が消費税引き上げ時には低所得者層への配慮として食料品は軽減税率導入と言うことを主張し、それに対し自民党側は生鮮食品に限ればという主張をし、加工品も含めることに固執した公明党と交渉を重ねたのですが、軽減税率を導入した場合の税収減少を嫌がる政府の立場からの自民党側となかなか折り合いがつかなかったものです。

しかし、一時は外食まで含めるという自民党の交渉の駆け引きが出ましたが、結局は生鮮食品と加工食品までの範囲で決着しました。

マスゴミ報道では外食の範囲もあいまいで、持ち帰りをどこまで含めるか流動的とか。

 

それにしても、軽減税率って「8%にとどめる」だけなの。

ヨーロッパなどではもともと消費税率がかなり高く20%以上と言うところもある中で、軽減税率は半分以下とか、0にするとか言ったものなのに、「わずか2%」ですか。

 

我が家も立派な「低所得者層」ですが、食品の消費税が8%で他の物品の10%より低いからと言ってほとんど何も感じないでしょう。

 

まったくアホらしい交渉を延々と続けたものです。公明党も庶民の味方と言う看板を強調したいだけのポーズでしょう。

 

かつては贅沢商品だけに10%の物品税と言うものがありました。その線引きも恣意的なものでそれほど合理的なものではなかったようですが、だからといって事務処理が困難とかいったこともなかったのではないでしょうか。

 

外食も軽減と言う自民党の駆け引き提案が出たときに、公明党は「高級料理店も軽減にするのは低所得者には関係ない」などと反論をしたそうです。

では、生鮮食料品の中にも低所得者にまったく縁のないものがあるのはどうなのでしょう。ズワイガニ1杯1万円は、神戸牛ステーキ肉は生鮮食料品に入らないのでしょうか。

 

結局、こういった結末で茶番劇は終わりました。あとは1年半ほどの時間の中で対応しなければならない事業者の増えた苦労が残っただけです。