爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1130 政府推進の新自由主義

賀茂川さんの今回の記事の「新自由主義」とは小泉以来の企業行動の自由を活かすというものについてですが、TPP条約というものもアメリカと日本の大企業がその勝手気ままな企業活動を最大限に行えるように作り出したものだということです。

No. 1130 政府推進の新自由主義 | 耕助のブログ

そして、企業活動の自由と言いながら政府の行動もそれに従わせて最大限に利用するということで、政府をも超えたものとなるということです。

 

TPPの内容も完全には公開されないということが交渉にあたっての守秘義務で4年間は守られるということです。こんなものをどうやって各国は批准していくのでしょう。

 

さらにTPPの本質について私も繰り返し触れていたように、もっとも問題であるISD条項(投資家・国家訴訟条項)についても賀茂川さんは非常に簡潔に問題点を言い当てています。

「例えば日本政府が遺伝子組み換え食品を禁止すれば、米国企業から訴えられるということであり、人体に危険な農薬の使用を日本政府が禁止したくとも米農薬 メーカーから訴えられるということであり、国民健康保険さえも、米大手保険会社が障壁だと指摘すれば、訴えられる可能性があるということなのだ。」(上記耕助のブログより)

 

国家としての行動すら企業の営利活動の前に制限される可能性があるというものです。

農産物の数%の関税がどうこうといった程度の問題ではないはずです。

 

”新自由主 義が企業に自由を与えることは間違いなく、それこそが日本政府の取っている政策なのである。”というのが安倍内閣というものの本質を核心をついて指摘したものでした。

 

折しも企業の決算報告が出そろい、トヨタなど巨額の利益を報告しているところが多数出ています。それを日本の中で使うのではなく、海外に持ち出させないようにきちんと課税して国内に還元することが政府の取るべき行動でしょう。