今回は、No.1033 シェールガス・バブル、No.1044 話題のシェールガス、No.1074 選ぶべき省エネの道 です。
賀茂川耕助さんのエネルギー観はピークオイルについても、シェールガスについても非常に的確で、政府や企業の宣伝や公式発表にも惑わされることなく真実を見抜いていると感じます。
シェールガスとは天然ガスのように油田の地層の上部に溜まっていて掘っていくだけで自然に噴出してくるガスではなく、油層などに結合した状態で存在しておりそこに化学薬品や熱水を注入させて分離することで初めて採取することができるガスのことです。
そのような採取方法を取る以上、コストが高くなるのは当然ですのでそれが安価で生産できるというのは矛盾しており最初にそのようなニュースを聞いた時には混乱してしまったものでした。
これについても賀茂川さんの見解はすっきりしており、これまでの採取設備が利用できるところだけはその設備コストが要らないので安価になるが、それ以外の場所に移ると設備費が新たにかかるのですぐに高価なものになるということです。また、化学物質を採取に使うことでとんでもない環境汚染が起こることは間違いなく、とても今後も安定的に生産できるようなものではないということ、さらに日本にも輸出できるなどというアメリカ政府の発言もほとんど信用できないということまで断言しています。
実は別のエネルギー関連業界の事情をご存知の方にもお聞きしたことがあり、まさにそのとおりでしたので、賀茂川さんのそちらの方面の情報源というのも非常に確かなものをお持ちで驚きました。
シェールガスに関しては、これでエネルギーは大丈夫などという浮かれた記事を書く人もおり一般の人々は惑わされ続けています。とんでもない話です。
代替エネルギーなどというものも「すぐに代替できる」ものなど存在しません。エネルギー欠乏はもう寸前に迫っているのがわからないのでしょう。