爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

川内原発にカルデラ噴火の危険?

川内原発再稼動にむけて、南九州に多いカルデラ火山噴火の影響を取り上げる人々もいて改めてカルデラ噴火というものへの注目もされているようです。

カルデラ噴火については、以前に石黒耀さんの「死都日本」という本を読んだこともあり、興味をもって色々と調べましたが、大規模なものが起これば周辺だけでなく世界的にも大きな影響を及ぼすほどのもののようです。
南九州には阿蘇から始まり霧島・姶良・鬼界等、これまでも大規模な噴火を起こし南九州一帯を火砕流で埋め尽くした火山が存在しています。しかし、決して南九州だけに限られたわけではなく古い時代には箱根や立山、北海道でも大きなカルデラ噴火のあとが見られるようです。

報道もそのあたりの認識が不十分なようで、「噴火が起これば原発の装置や作業員も被害を受ける可能性がある」などと書いてあるものもありますが、それ以前により近い町が埋まっているでしょうが。
本気で考えるなら観測体制を充実させ、避難対策をすべての周辺自治体で考えなければいけない問題であり、決して原発の問題だけに終わるものではありません。

とにかく最も歴史的に近い噴火でも7000年以上前のものなので、どのような噴火経過を取るのか判りませんし、当然のことながら予知がどの程度できるものなのかもまったく分かっていないはずです。このようなところに研究費をかけて行くべき問題であって、原発再稼動のついでに引用するだけのような簡単な話ではありません。

「死都日本」はそのうちに再読してみようかと思います。描写は学問的にも正確だということでした。