爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「やさしくわかるコンプライアンス 茶髪って違反ですか?」あずさビジネススクール著

企業や個人に対し企業マネジメントについての教育などを行うあずさビジネススクールという機関の方数名が書かれたコンプライアンスについての啓蒙解説書です。

コンプライアンスというと「法令遵守」という訳語で知られている面が強いようですが、本書内でも解説されているように必ずしも法律で定められたことだけを守ると言う意味ではないそうです。
そのような解釈では法律さえ守ればあとは何をやっても良いかのように考えられる場合も往々にしてあるそうですが、本来は「ステークホルダーの信頼を得る」ということで、法律を守るだけでなく法律の隙間をすり抜けたりする行為や、ステークホルダーの信頼を失う行為と言うものはすべて「コンプライアンス違反」と見なすべきだそうです。

副題になっていて、本書の第1章にもなっている「茶髪」は当然のことながら法律違反になるはずも無いものですが、もしも業務上の取引先がそれで悪印象をもつことがあれば、立派な「コンプライアンス違反」になりうるということです。
もちろん法律に触れるような行為はきっぱりと絶っていくというのも当然のことですが、セクハラ・パワハラ、個人情報保護、など法律違反とすれすれのところでも未然に防ぐ体制自体を確立すると言うことが大切のようです。

私自身はすでに会社は退職していますが、以前勤めていた時にはさまざまな問題にぶつかりました。当時はまだコンプライアンスとして総合的に対処すると言った対応は取れず、個々の問題対応としてばたばたしていたものですが、やはり全社的な活動として行っていくべきだったろうと思います。