爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「生きるための科学常識」左巻健男監修 池田圭一・桑島幹編著

科学教育家として有名な左巻さんの本と思い図書館で借りてきましたが、監修のみのようで科学ライターの池田さん・桑島さんが著者のようです。
安全安心とは言いますが、それもコマーシャリズムに利用されるだけで本当の安全にはつながっていないものが多いようです。そういった食品・水やサプリ、アレルギー、電波、地震から交通事故まで科学的な見方をすることで本当の危険性を知るべきだということです。

書いてあることはだいたい妥当なものと思いますが、健康食品についての部分ではトクホや栄養機能食品についても公式定義のみの説明に留まっており、少々物足りない記述かと思います。トクホも取るのに数億かかるので大企業しかできないという話は出ることはあっても、欧米の審査基準では科学的根拠があるとは認定されない程度の基準でしかないという話もありますし、トクホを取ったからといって油ぎとぎとの食品と並べてあたかもいくら食べても太らないというようなCMを出すというのは明らかに行き過ぎというべきものですが、そういった批判もされていない程度のものでした。