爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「大人問題」小浜逸郎著

著者は経歴欄には「批評家」と名乗っています。実態はどうなのでしょう。
この本を出すに先立ち、「子供問題」という本を出版しています。これはその続編という形で、様々な場所で発表された随筆などのうちから大人問題というテーマにふさわしいものを選んで編集したとか。

そういった目的で、普通に生きるⅠ(成熟・諦念・死)、普通に生きるⅡ(労働・善・愛情)人生という壁(老い・孤独・自殺)社会という壁(時代・規範・情報)という章立てで短文を並べています。

2章では、デマメールは社会を移す鏡、人はなぜ家族を営むのかといった文章が興味をひかれます。
3章ではアンチ・アンチエイジング、若年女性の自殺の増加。
4章では 人口減少社会は困った社会か、携帯電話の功罪などというところです。

一つだけ内容を紹介しますが、駅名の外人発音はやめろという主張です。
電車に乗ると車内放送で次の駅の紹介が行われますが、今はたいてい日本語で流したあと英語の放送が流れます。英語の文章の部分は構わないのですが、地名(シブヤなど)の部分は日本語らしい発音をしろということです。”しぃぶぅぃや”などというおかしな発音をする必要は全く無いだろうという主張で、当然かと思います。
なお、東急や東京メトロなどは英語放送でも地名は日本語風に発音しているとか。JRの考え方次第でしょうか。