爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「電子メール・クライシス スパムメールとのあくなき闘い」野村総合研究所編

2006年出版の本ですので、若干の変化はあるかもしれませんが、まあ現在でも劇的に改善されたと言う話は聞きませんので状況は似たようなものでしょう。
インターネットなどを扱う本は技術の進展が極度に速いためにちょっと時間を置くと内容が意味がなくなるということは多いのですが、スパムメールについてはさらに状況は悪化しているのでしょうか。

SPAMというとモンティパイソンを思い出してしまう(つい最近その本も読んだばかりですが)のですが、スパムメールというのもモンティパイソンから連想されてついた名前なのでしょうか。スパム自体は肉缶詰の商品名ですので、その製造会社にとっては迷惑な話なのでしょうが。

本書はだいたい2005年当時の話ですが、承諾なしに送りつけられる広告メールというのが全メール数の70%に達していたと言うことです。それが携帯電話にも着信していたために通話料が取られてしまい、利用者の不満も増大していたと言うのは記憶にあるところです。
指摘されているように、送り手の負担が極端に少なく、ただ同然で多くのメールを発信できると言うところに原因がありました。
そういった単純な広告メールに対してはフィルタリングや送信者認証などの対策が取られてきたと言うことです。その点は現在まで功を奏しているのでしょうか。あまり気にすることは現在ではないように思いますが。

問題は本書巻末にあるようなフィッシングの問題でしょうか。ここでは「新たな脅威」とありますが、現在ではそちらの方が大問題になっているようです。被害が出たと言う話は今でも聞くようです。

現在はスマートフォン化が進んでいるために新たな問題も頻出しているようです。便利と欲望と、犯罪者の入り込む隙間というものは次々と生まれてくるようです。