爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「サロメの乳母の話」塩野七生著

歴史上の有名人を身近な者の目から見たらどうなるかと言う話です。
オデュッセウスの妻、サロメの乳母、ダンテの妻、聖フランチェスコの母など、ある程度は挿話なども知られている有名人ですが、身近なものに取ってみればどういう人だったのかということを想像力を駆使して書かれています。

実際には本当に居たのかどうか怪しいものもあり、作者の創造かもしれませんが、皇帝ネロの双子の兄とか、キリストの弟とか、そういった話も作られています。実際に、キリストが自分の身内、息子とか兄とかいう関係であったら、大変だろうなとは思いますが。
聖母マリアも特にカトリック圏では非常に敬われている存在ですが、本人はひどい想いだったでしょう。

歴史の苦手な中高生などに気楽に読んでもらえれば興味がわくかも知れません。