爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「戦争で読む”ローマ帝国史”」柘植久慶著

軍事評論家で、昔傭兵部隊にも居たことがあるという柘植さんのローマ帝国の関わった戦争についての記述です。
塩野七生さんの「ローマ人の物語」も通読しましたが、ローマは建国から滅亡まで歴史がよくまとめられており、その戦争の内容も記録されているため、よく研究されている分野だと思います。
それらを柘植さんの軍事知識に基づいて記述されているわけですが、残念ながらあまりにも戦争の数が多く、一つ一つに割けるスペースが少ないためか、やや平板な記述に終わってしまったように思います。
ローマの戦争はその時代だけでも1000年以上に亘り、戦法も大きく変わっているはずです。そのような観点からいくつかの重要な戦争に絞って詳しく書かれたものを読んでみたい気がします。