爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

教育論「産業界に必要な人材」

日本の教育がいかに産業界に必要な人材育成という面から見れば不十分かと言うことはすぐに判りますが、かと言ってどうすれば良いかと言うのも難しそうな話です。
アメリカではMBA(経営管理修士)という学位があり、それを取得した者は即戦力として高給で採用されると言う話も聞いたことはありますが、実際のところはどうなのでしょうか。その学位を取るには在学中に相当な努力が必要で、途中で断念せざるを得ないものが多数出るというような難関と言う話もありますが、実態については良く知りません。本当なのでしょうか。
聞いた噂話が本当だとして、そのような教育がなされているとしても、とても社会全般に通用するような資格であるとは考えられません。せいぜい大企業の経営管理部門や金融関係に適した?人材と言うところでしょうか。
そのような人材が居たとしてもオールマイティーではなく、不向きな職種もあるのではないかと言う疑問を持たざるを得ません。

今思っている感覚から言うと、本当に産業社会に必要な人材育成というものは、産業界自身がやらなければならないのではないかと言うことです。それは、以前は普通にそれぞれの企業がやってきたことです。昔は何々大学卒と言うことだけで採用し、それから社内で必要な教育を施していたものだと思います。それが企業自身ではできなくなり、教育で身に付けさせるように要請するというのは、産業界の甘えと自分勝手のようにも思います。

企業自体での社員教育ということからも、以前は採用年齢も若いものでした。大学卒の22歳、高校卒の18歳で採用したものですが、高卒ではろくな職種は無いようになり、最低でも大卒、技術系なら大学院終了が当然のようになっていますが、その伸びた年月で何を習得したと言うこともなく、単に間延びさせているだけです。採用する眼もなく、人任せにするだけの企業の採用担当者ばかりです。無駄な年月を就職活動で費やしているだけです。
採用に当たるのは、各企業の人事担当者でしょうが、それをその企業の他部門の人達が何と言っているでしょう。「選んでカスを掴む」と言うことがどこでもささやかれていることです。