爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「ダルタニャン物語8 華麗なる饗宴」アレクサンドル・デュマ著

ダルタニャン物語第3部ブラジュロンヌ子爵の3巻目になります。
このあとの展開の関係で、バスチーユの獄吏ベーズモー氏の借入金の話や、アラミスがフランス王家の秘密を使ってイエズス会の管区長となる話も入ってきますが、話の主流はルイ14世の宮廷で、王弟妃のアンリエットやもう一人の主人公とも言えるルイズ・ド・ラ・ヴァリエールを巻き込んだ恋愛騒ぎの描写がほとんどになります。その意味ではちょっと読みづらい点はありますが、デュマ執筆時は新聞の連載小説であったそうなので、読者の興味の対象でもあったのかも知れません。
この巻ではダルタニャンばかりか、ラウル・ド・ブラジュロンヌもほとんど活躍の場はありません。ルイ14世の姦計でイギリス宮廷に使節として派遣されてしまいます。