爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「ダルタニャン物語4 謎の修道僧」アレクサンドル・デュマ著

ダルタニャン物語第2部、二十年後の2巻目になります。この第2部の重要登場人物である、ミレディーの息子モードントが登場し、大活躍します。
クロムウェルの側近として重用されているモードントはフランスのマザランのもとに使いに出され、その途中で偶然アトスの息子ラウルと出会い、2巻の最後でミレディーの首を切る役を務めたベチューヌの首切り役人の臨終にカトリックの告解僧として立会い、ミレディー最後の真相を聞き出します。
それまでも叔父のウィンター伯爵に恨みを持っていたモードントはさらに4人の銃士が母の最期に関わっていることを知り復讐の念を強くします。

おりからフランスもフロンドの乱が真っ盛りですが、そのさなかにマザランよりダルタニャンにイギリスへクロムウェルに使いをするよう命令が下り、ポルトスとともに出発しますが、ブーローニュで案内のために待っていたのはモードントでした。
モードントに連れられそのまま国王チャールズ1世との最後の決戦の場に向かったダルタニャン達は、国王がスコットランド軍にも裏切られクロムウェル軍に捕らえられる場に立会い、ウィンター伯爵の依頼でチャールズ1世のために同行していたアトスとアラミスを捕虜とします。モードントはウィンター伯爵を射殺し、そのままアトス達も殺そうとしますが、ダルタニャンの働きで助けられ、辛うじて4人で逃れます。

大乱の時代でフランスもイギリスも大きく揺れている中で、復讐に燃えるモードントと銃士たちの闘争はまだ続きます。

しかし、以前に読んだときは最初の場面の戦場は相手がスペインなので西南部と思っていましたが、地図を確認してみるとベルギー国境近くでした。