ヴェネツィアの歴史も5巻に入り、衰退の兆候がでてきました。
スペインやポルトガルという海運では新興国が、アラビアと地中海を経由する従来の交易ルート以外のルートを開発するということになり、ヴァスコ・ダ・ガマがアフリカ南端をめぐるインド航路を発見します。その知らせはヴェネツィアにもすぐに入り、ニュースとして衝撃を与えたようです。
しかし、それですぐにそちらに重点が移ったということではないようで、またしばらくはヴェネツィアが勢力を回復するようになったようです。
しかし、その後トルコ、スペイン、フランスなどの大国が強力な王を得て力を付けていくようになってきます。
そうなるとヴェネツィアは人口が少ないという圧倒的な弱点のために徐々に力を失っていくことになります。
交易だけではやっていけなくなり、織物工業が国内で発達したこともかえって衰退の原因になったのかもしれません。