爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「日本人が知っておきたいアフリカ53カ国のすべて」平野克己監修

外務省専門調査員を経験し、ジェトロのアジア経済研究所センター長と言う平野さんが監修のアフリカ各国についての解説です。
アフリカといってもほとんどの日本人は断片的にしか知らないでしょう。普通の人で名前と位置が思い浮かぶのはエジプトと南アフリカくらいで、名前だけ聞いたことがあるのがケニア、エチオピア、アルジェリア、サッカーファンならセネガルカメルーンくらいでしょう。
私も国の名前くらいなら一応全部聞いたことはありますが、西アフリカ、などはどの国がどのように並んでいるかは不確かです。

ましてや、その各国の国情などはほとんどわかりません。内戦が続いていて政情不安な国はどれか、治安が悪い国はどこか、少しはマシな国はどこか、良くは分からずどこも少し怖そうという程度の認識です。

しかし、本書で各国事情を見てみると千差万別のようです。特に衝撃的なのは、各国の国民所得もさることながら、平均寿命に大差があることで、南部のスワジランドなどは男女とも40歳に届かず39歳台です。エイズの蔓延が大きな影響を及ぼしているようです。北部の国々は60歳台から70歳に届くところもあるようですが。

この本も2011年初めの出版ですので、その後も大きな変動が起こっている点については未記載の分もあります。なにより、スーダンが未分離の当時ですので、今では国数も違ってきているはずです。

もっとも新しい状況では、エジプトで民主選挙で選ばれた大統領がクーデターで倒されると言う事態になっています。他の国々でもさらに激動は続くでしょう。