爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「きみがいた時間ぼくのいく時間」梶尾真治著

梶尾さんのタイムトラベル物を何篇か収録したもので、「美亜へ送る真珠」は作者23歳のときのデビュー作ということです。
そういえばこれまで読んだ梶尾さんの作品でも時間をテーマにしたものが多かったなと気付いたのですが、もともとそれが一番好きだったようです。
最後にはこの中にも関連作品が収録されている「クロノス・ジョウンター」関連の作品「クロノスジョウンターの伝説」を2005年に演劇化して上演した劇作家の成井豊さんとの対談が収録されており、その中にも語られているように、やはり時間とロマンスというのが好きなテーマだったようです。なお、最後は常にハッピーエンドというのも作者の主義で、後味の悪いものは書きたくないとか。いろいろとはっきりしなかった点がすっきりと判りました。