爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

奇跡のリンゴ 騒動

このブログではあまり触れていませんが、以前は職業柄、食品産業関係や食品衛生、農業生産などに関係しており、その頃からその専門家などのブログをよく見ており、それは現在でも同様です。

もうそれらにコメントすることも余りありませんが、中でもしっかりとした視点で書かれているブログなどは楽しみに拝見しています。

このところ、そういったブログの中で「奇跡のリンゴ」という映画についての意見を書かれているものがありますが、それに対して普段では考えられないほどのコメントが寄せられているものがあります。
まあ、大体こういった専門性の強いブログにはあまりコメントが殺到すると言うことはないのですが、それだけこの映画は話題性が大きいのでしょう。

しかし、この「奇跡のリンゴ」というのは数年前にテレビ放映と出版があった際もその内容についてかなり問題となっており、やはり専門家としては放っておけないものなのでしょう。
まあ、それらの指摘はそちらのブログにお任せしておくとして(どれがそれかと言う特定はしないでおきます)、その反応が結構興味深いものです。

だいたい、これらの専門的なブログと言うのは通常は反論する方があってもそちらもかなりの専門家ですので、理路整然としたものが多いのですが、今回の反論(?というほどのものにもなっていませんが)は短い罵倒があるだけというものが多いようです。

内容をいくつかまとめると、
ブログの指摘は科学的ではないというもの。
 (ブログ主催者がどれほど専門的知識を有するか、以前の書き込みをみればすぐに判るはずですが、そういったことをする気も無く、単に今回の記事のみを批判しているんでしょう。)

特に農業関係の人に対して、売れているから嫉妬しているんだろうと言うもの。
 (間違った方法で売れているのに対しては”嫉妬”と言う言葉は間違っています。)

映画はエンターテインメントだからうるさく言うなというもの。
 (エンターテインメント自体に批判をしても仕方ないのですが、内容が詐欺的であれば知っている者が正さなければならないでしょう)

とにかく農薬が嫌いだからというもの。
 (反論にもなりません)

まああまり本気で反論する気にもならないものですが、ブログ主催の皆さんは結構丁寧に答えているようです。

こういった騒ぎを見ると日本では科学的合理性というものがまったく不似合いな社会であるということがわかります。