爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「マグマの地球科学」鎌田浩毅著

火山学者の鎌田京都大学教授が一般向けにマグマというものについての解説をしたものです。
地球の内部は高温のマグマがどろどろに溶けているんだろうという程度の認識だったのですが、深い部分では液状ではなく、高温ではあるが高圧のために固体状であるそうです。それが地表に近づくと圧力が小さくなり液状になってマグマとなりさらに火山から噴出してくるということです。
金属の鉱床というのもマグマに水が作用して初めて濃度が高まるそうで、それなしにはこのような使える形での金属というものにはならなかったようです。言われてみれば確かにそういった理屈だろうなとは思いますが、なるほどというところです。

エネルギー供給が不安ですが、地中には膨大な熱エネルギーがあるにもかかわらず、それを利用するということはなかなか難しそうです。逆にその噴出という形で火山とか地震の災害が起こり、それが人類文明に打撃を与える可能性ばかりでなく、人類の生存自体も危うくさせる可能性があることも現実なんでしょう。