爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「信じぬものは救われる」菊池誠、香山リカ対談

ニセ科学、スピリチュアルに対して批判の先頭に立っている観のある菊池さんと香山さんがそれらの根底にあるものについて対談をしたものです。

科学の時代のように見えますが、実はそれに反するニセ科学やおかしな宗教など、蔓延しています。それらを流行させる心理的な要因というものは、良いか悪いか二分割思考というものがはびこっている状況と密接に関わるようです。
それはどうやらしっかりと考えると言う思考力がだんだんと衰えていっていると言う状況ともつながります。
ちゃんと考えれば、二分割などができる場合というのはほとんど無く、白黒の間に無数の階調の灰色があるのですが、そういったことをきちんと考えるのは難しいので簡単に白か黒かと言う方が受け入れられるのでしょう。

そのような風潮に対し、例えばマイナスイオンは意味がないと言っても、それは×と刷り込まれるだけで次に変な説が出てきてもまた受け入れるだけです。
一つ一つのニセ科学を批判して言ってももぐらたたきに似て次々と顔を出すばかりのようです。

このような状況は確かに科学的思考力があまねく普及していないためですが、それを広めるにはどうすればよいか、教育問題でもありますが、学力低下論との関係は簡単には言えないでしょう。