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爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「わかりやすい朝鮮社会の歴史」朴根鳳著

著者(「根」の字は本当は土偏)は韓国の民間の歴史研究者で、この本も韓国国内向けにあまり知られていない歴史を解説するというものになっています。 本書「はじめに」に書かれているように、韓国人が自国の歴史を振り返る時にともすると固定観念にとらわれ…

「太陽からの光と風」秋岡真樹編著

太陽光発電などに注目が集まっていますが、太陽というものについての知識はそれほど深く行き渡っているとも言えないのではないでしょうか。 本書は太陽に関しての様々な方面からの解説が、様々な分野の専門家によって記されています。 ただし、ちょっと詳し…

「維新・改革の正体 日本をダメにした真犯人を探せ」藤井聡著

この書評欄は一応読了したものだけを書いていますが、この本はあまりのアクの強さに途中で断念しました。 しかし、その事実だけでも残しておこうと書き記してみます。 なお、著者の藤井聡さんは土木学者ですが、国土計画などにも深く関与し、その著書も以前…

「国を変える力 ニッポン再生を探る10人の提言」猪瀬直樹著

元東京都知事の猪瀬さんが、石原東京都知事時代に副知事に任命された当時の2008年に出版された本です。 その後、石原の後を継いで東京都知事に就任したものの、献金疑惑で辞職しました。 その経過を見てあとからこの本を読むと、なんと偉そうに書いたも…

「日本人ビジネスマン ”見せかけの勤勉”の正体」大田肇著

副題は「なぜ成果主義は失敗したか」というものです。 職場などでの人事評価を成果によって判断し、大きく配分を変えるという成果主義は低成長時代に入り広範囲に広がってしまいましたが、どこでもそれが効果を上げるということはなく、かえって弊害ばかりが…

「サラ金崩壊 グレーゾーン金利をめぐる300日戦争」井出壮平著

テレビを見ればサラ金(消費者金融)のCMが立て続けに流れていたのもそう古い話ではないのですが、今はまったく様変わりし、「過払い金請求」を呼びかける弁護士事務所のCMばかりのような印象になってしまいました。 この間にはグレーゾーン金利というかつて…

「倭国 東アジア世界の中で」岡田英弘著

この本も最初に読んだのはかなり昔になります。 昭和52年に初版発行ですので、その直後に買ったとすれば大学時代ということになります。 若い時から歴史それも特に古代に関心が深く色々と本も読んでいましたが、この本はその中でも非常に刺激的なものでし…

「つい他人に自慢したくなる 無敵の雑学」なるほど倶楽部編

出張帰りの電車の中などで読み飛ばすのにちょうど良いような造りの本です。 おそらくこれもそんな時に買ったのかもしれませんが、覚えていないくらいのものです。 しかし、その編者、なるほど倶楽部という匿名集団ですが、なかなかの博識の方々が集まったも…

「渡辺治の 政治学入門」渡辺治著

政治学者で一橋大学名誉教授の渡辺さんが、大学定年直後から日本教職員組合の雑誌「クレスコ」に政治学の解説という形で連載された2010年から2012年までの22回の「政治学入門」をまとめたものです。 ちょうどその時の政治状況を詳しく解説するとい…

「裏読み日本経済 本当は何がおきているのか」朝倉慶著

こういった「裏読み」とか「陰謀」というのが大好きなんですね。 ついつい惹かれて読んでしまいます。 そしてその内容が決して荒唐無稽で的外れとは言えないと感じてしまいます。 著者の朝倉さんは経済アナリスト、著書も多数ありご活躍のようです。 この本…

「戦争経済に突入する日本」副島隆彦著

著者の副島さんは政治経済分野に関する評論活動をされている方で、ネットでも活躍されているようです。 副島隆彦(そえじまたかひこ)の学問道場 上記の学問道場の最新情報によれば、今回の安倍首相訪米の手土産は、日本の年金資金の51兆円をアメリカイン…

「できたての地球 生命誕生の条件」廣瀬敬著

著者の廣瀬さんは東京工業大学の地球生命研究所の所長として地球誕生や初期の地球環境、そして生命誕生について研究されているそうです。 これまでも地球科学というものに関しての本は何冊か読んできました。 「”地球のからくり”に挑む」大河内直彦著 - 爽風…

「NHKスペシャル MEGAQUAKE巨大地震」NHKスペシャル取材班、主婦と生活社ライフプラス編集部編

NHKスペシャルという番組の中で、巨大地震というものを扱ったものは何度もありますが、この本は2010年に4回シリーズで放映されたものを書籍化したものです。 したがって、まだ2011年の東日本大震災は発生する前の状況を扱ったものですが、それを警告するよう…

「世界の独裁者 現代最凶の20人」六辻彰二著

独裁者といえば現代でも北朝鮮の金正恩などが思い浮かべられますが、先進国ではあまり縁がないようにも感じます。 しかし、世界的に見ればこのような独裁者というものは決して珍しい存在ではなく、まだ多くの国がそういった政治指導者により支配されていると…

「民主制の欠点」内野正幸著

民主制とは多数決や投票など、意思を決定する一つのシステムです。 それが政治の場合は民主政治となりますが、政治だけに限らず企業や地域などでも民主制という手続きが使われる場合もあります。 デモクラシーについて、政治学者が論じたものは数多くありま…

「数に強くなる」畑村洋太郎著

「失敗学」の方が有名な畑村さんですが、一般の人々に数学的な考え方をしてもらうということにも意欲を持っていらっしゃるということです。 以前に「直感で分かる数学」という本を出版されたのですが、これは「ヨコ書き」の本でした。 「ヨコ書き」本は一般…

「高いわけ、安いわけ 食品表示で読み解く価格差」NACS東日本支部食部会編著

編著者は日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会という組織です。 同じようにみえる商品でも価格差があるというのは、どの商品にでも見られます。 それがどのような理由で違うのかということは、意外にはっきりとはしていないのかもしれません。 「食…

「なぜ、日本人は考えずにモノを買いたいのか?」野村総合研究所 松下東子、日戸浩之、林浩之著

なんとも刺激的な書名ですが、中味はそれほどのことはありません。 副題の「1万人の時系列データでわかる消費者」という方が内容をすっきりと表しているようです。 これは、野村総合研究所(NRI)が1997年より継続して行っている意識調査「生活者1万人…

「クラウド 増殖する悪意」森達也著

著者の森達也さんは、映画監督としてオウム真理教のサリン事件を扱ったドキュメンタリー映画「A」を製作、社会全体として麻原を叩けば良いというような風潮には疑問を感じているようです。 オウム真理教裁判で麻原を弁護した弁護士に対してまで猛烈な批判が…

「反社会学の不埒な研究報告」パオロ・マッツァリーノ著

社会学分野で扱われるような問題を非常にこなれた日本語で辛口ユーモアたっぷりに紹介しているのが、自称イタリア人のパオロ・マッツァリーノ氏ですが、その「統計」「こだわりという言葉」「経済学」「勲章」「博士号」といったものを取り上げて面白おかし…

「日本語と韓国語」大野敏明著

本の題名は「日本語と韓国語」ですが、語学的な解説がされているものではなく、日本語と韓国語の共通点、相違点の指摘もあるものの、他に韓国の文化や歴史など広く解説されています。 著者は語学者ではなく産経新聞社の記者で、現在では論説委員になっている…

「融解連鎖 日本の社会システムはどこまで崩れるのか」風間直樹著

雇用や医療・介護等、いろいろな社会システムというものがどんどんと壊れて行くように感じられます。 そういった状況を経済誌の記者である著者の風間さんが多くの取材を重ね実態を明らかにしようとする、なかなかの労作かと思います。 なお、「風間直樹」と…

「経済学は温暖化を解決できるか」山本隆三著

著者は環境学者ではなく、経済が専門ということです。 したがって、二酸化炭素温暖化説が妥当かどうかということを判断する立場ではなく、懐疑派が多いということも承知の上で、それならばどういった態度を取るのが最適かということを論じようとしています。…

「デフレ救国論 本当は怖ろしいアベノミクスの正体:再読」増田悦佐著

デフレからの脱却という言葉を合言葉のようにしている現政権と多くの財界人ですが、必ずしもすべての経済人がデフレからインフレへの転換が必要と考えているわけではありません。 この本の著者の増田さんは経済アナリストということですが、安倍が政権を取っ…

「なぜ日本は若者に冷酷なのか」山田昌弘著

「パラサイトシングル」などの言葉を作り出し、現代日本を厳しく表現している社会学者の山田さんが、2013年に刊行した日本の社会と経済について詳細に解析したものです。 さすがの観察眼と分析力と思います。 日本の社会と政治は老人に対しては非常に手厚く…

「偽善エコロジー」武田邦彦著

環境問題でいろいろと発言を繰り返していますが、それに対する反発も非常に強く受けている武田さんです。 確かにデータなどの誤解や他の理論への中途半端な理解に基づく批判等、明らかな間違いも多いようですが、武田さんのすべてを否定してしまうこともでき…

「あなたは、だまされている! 振り込め詐欺悪徳商法ほか」安斎育郎著

著者は本業は放射線防御学ということですが、疑似科学についての著書も数多く書かれておりそちらの本は他にも読んだことがあります。 また、手品が趣味でその方面でも造詣が深いようです。 そのため、本書は振り込め詐欺や悪徳商法などを扱っていますが、そ…

「経済成長って、本当に必要なの?」ジョン・デ・グラーフ、ディビッド・K・バトカー著

このブログではこれまでにも「経済成長」を取り上げて色々と書いてきました。 経済成長は本当に不可能なのか 広い視野でGWP(全世界総生産)を考えれば見えてくる - 爽風上々のブログ 安倍政権暴走、本当なら末期的症状 カジノ法案強行採決、税収減で赤字国…

「地図のたのしみ」堀淳一著

これは昔に買った本で、おそらく大学生の時に読んだものです。 著者の堀淳一さんは本業は理論物理学で、この本の出版当時(1972年)には北海道大学の教授だったのですが、ご趣味の地図と鉄道関係の著書も多数出版されており、今回調べ直したところこの本…

「独裁者ヒトラーの全貌」荒地出版社刊

非常に多数の執筆者たちが項目別に書いたものをまとめてあるものですが、よくある本のように無名のライターが集まって書いたというものではなく、数十人に上る執筆陣はそれぞれが大学教授や評論家等、専門家が集まっているということです。 したがって、内容…

「巨大地震Xデー」藤井聡著

「巨大地震」には「メガクエイク」と振り仮名が付けてあります。 著者の藤井さんは京都大学教授ですが、第2次安倍内閣で国土強靭化政策を進める上での論拠となるべく、内閣官房参与として参画しています。 東日本大震災以降、数々の大地震が頻発し、さらに水…

「不愉快なことには理由がある」橘玲著

橘さんの本は以前にも一冊読みました。 sohujojo.hatenablog.com 今度の本も前に読んだ本同様に週刊プレーボーイ誌に連載されたコラムをまとめたものということですが、年代は前のより少し昔のもののようです。 前の本でも感じたことですが、週刊プレーボー…

「戒名のはなし」藤井正雄著

「戒名」といえば葬式の時に坊さんに付けてもらう何やら意味のよくわからない名前で、その御礼に何十万やら何百万やら「払わされた」といった印象だけでしょうが、その戒名に関して様々な観点から論じられています。 著者の藤井さんは仏教界の方ではなく宗教…

「数学まちがい大全集」アルフレッド・S・ポザマンティエ、イングマール・レーマン著

著者は長年アメリカとドイツで数学教育にあたってこられた方々です。 数学が得意という人でも基本的な間違いを犯すということは多々あるようです。 数学に拒否感を持つ人は小学校などでつまづいたまま数学を受け入れる気がなくなってしまったのかもしれませ…

「性格のパワー」村上宣寛著

心理学者村上さんのご著書は、IQに関するものと知能テストを扱ったものを読み、非常に的確な心理学的記述をされているものと感じていました。 本書は「IQってホントは何なんだ」を出版後に、出版社から現代で広く「性格」をめぐる話題を取り上げた新刊をとの…

「学歴分断社会」吉川徹著

社会の動きとその基底にあることの関係は非常に複雑で様々な要因が関わってくると思いますが、そのあたりを思い切りよくスパッと切って説明するとたしかに分かりやすいというのが本書でしょう。 ただし、それがすべて正しいとも限りませんし言い切ることで危…

「歴史音痴が知りたい 大東亜戦争の真相」赤堀篤良著

著者の赤堀さんは歴史研究者ではありません。それどころか、歴史学教育も通常の学生並のものだけという、元土木技術者ということです。 しかし、建設会社に長年勤務され、外国での工事もしていく中で外国人との交際も多く、近代の歴史が話題となることもあり…

「食卓からマグロが消える日」良永知義著

著者は水産庁での研究職を経て東京大学に戻り研究を続けている方で、専門は魚介類の病害ですが、養殖技術に関しても詳しいということです。 したがって、水産資源の減少の問題を扱っていても養殖に話題が移りがちなのも仕方のない事でしょうか。 魚種によっ…

「アメリカ人の知らない英語 和製英語のすべて」山田雅重著

著者の山田さんは民間の物流会社に勤務、海外経験は相当長そうです。その後大学のビジネス英語等のコースの講師も勤められたとか。 実践的な英語にはかなり長けておられる方のようです。 「和製英語」というものは色々の分野で相当数が見られるということは…

「インドネシア イスラーム大国の変貌」小川忠著

著者の小川さんは国際交流基金に勤められており、インドやインドネシアでの勤務を長くされてきたそうです。 イスラーム教は中東で誕生しそこから東西へ広がっていきましたが、現在ではヨーロッパに多くの教徒が移住しています。 それとともに、東南アジアに…

「科学者が人間であること」中村桂子著

著者の中村桂子さんは私が大学卒業時に就職探しをしていた頃にすでに三菱化学生命科学研究所で大活躍をされていた方で、こちらの方面では有名な方でした。 その中村さんが最近取り組んでおられたのが、「生命誌」という分野だったそうです。 これは「生命科…

「”汚い”日本語講座」金田一秀穂著

”汚い”日本語といっても、よく言われるように一部の各地方言で例えば「河内弁は汚い」とか、「熊本弁は汚かー」といったような「汚い」という意味ではなく(本書題名をみて最初はそれだと思いました)本当に、「汚い」という言葉がどのようなものを指し、そ…

「またがりビトのすすめ」姜誠著

著者は在日三世コリアンというルポライターですが、この本の副題にもあるように「外国人をやっていると見えること」がたくさん見えている方のようです。 「またがりビト」というのは、在日コリアンの人々の先祖の居た朝鮮、そしていまは別れた国になっている…

「すらすら読める 正法眼蔵」ひろさちや著

禅宗の一派、曹洞宗を日本で開いた道元が遺した大著である正法眼蔵は有名な書で、高校の歴史でも習いますので誰でも聞いたことはあるでしょうが、おそらくほとんど読まれてはいないでしょう。 ひろさちやさんが、道元に関する簡単な解説と本文の一部の原文お…

「フグはフグ毒をつくらない」野口玉雄著

フグはフグ毒(テトロドトキシン)を持っており猛毒ということは誰でも知っていることでしょうが、最近はこれは食物連鎖でフグが体内に取り込んでいるだけで、毒を作っているのは別の生物だということが徐々に知られてきたようです。 本書はその研究を長年や…

「それでも企業不祥事が起こる理由 法令遵守を超えるコンプライアンスの実務」國廣正著

著者は弁護士で企業不祥事の際の対応を数多く手がけてきた方です。 本書は2010年出版ですのでそれまでの事件が取り上げられていますが、それ以降も不祥事発生は限りなく続いているようです。 各企業とも勉強はしているんでしょうが、なくなりません。 ま…

「おべんとうと日本人」加藤文俊著

著者の加藤さんは慶応大学の環境情報学部というところの教授。そして経済学部出身ということですので、「おべんとうのメニュー」とか、「美味しいおべんとうの作り方」といった内容ではないことは明らかです。 日本が世界に誇るべき文化である「おべんとう」…

「こんなにちがう ヨーロッパ各国気質」片野優、須貝典子著

著者は20年以上ヨーロッパ在住、現在はプラハに住むというジャーナリストで、ヨーロッパ各国に出歩いているということです。 日本では「欧米」と十把一絡げに語られることが多いのですが、ヨーロッパと一口で言ってもその一国一国は千差万別。相当違うという…

「差別と日本人」野中広務、辛淑玉著

元衆議院議員で内閣官房長官や自民党幹事長も歴任された野中さんと、在日韓国人の辛さんが様々な差別問題について対談をしたという本です。 辛さんは在日韓国朝鮮人問題での発言もあり差別という問題については意見があるのは当然ですが、野中さんがなぜ関わ…

「IQってホントは何なんだ? 知能をめぐる神話と真実」村上宣寛著

心理学者村上さんの知能指数IQをめぐる事態についての解説です。 冒頭にあるように、「私の知能指数は150だ」といって自慢する人が居ます。 これはどうやら何重もの意味で誤ったことだそうです。 まず、最近の知能テストでは150などという指数は出るは…