爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

科学全般

「あなたの体は9割が細菌 微生物の生態系が崩れはじめた」アランナ・コリン著

テレビではコマーシャルで「菌が、菌が」の大合唱が続いています。 それに脅されて除菌剤などで一所懸命に有害?微生物の駆除に励む人々がこの本を読んだら、自分が何をしてきたのかを唖然として見ることでしょう。 とはいえ、そういった人々が簡単に読んで…

ノーベル賞受賞者の政治利用。使われる吉野さんが痛々しい。

リチウムイオン電池開発研究の業績で昨年のノーベル化学賞を受賞した吉野彰さんですが、「ゼロエミッション国際共同研究センター」のセンター長に就任するそうです。 www.aist.go.jp「ゼロエミッション」と銘打った所にいかにも胡散臭いものを感じますが、そ…

「あなたはなぜあの人の『におい』に魅かれるのか」レイチェル・ハーツ著

嗅覚と匂いについては、心理学的には非常に大きなものなのですが、あまり深く研究されたことは少なかったようです。 それらに関わる多くの話題を、嗅覚心理学の第一人者と言われるアメリカのブラウン大学のハーツ博士が一般向けに解説します。 人間の感覚の…

「子どもの脳と仮想世界」戸塚滝登著

著者の戸塚さんは小学校で教諭として教育に携わるかたわら、極めて早い時期からパソコンを教育に取り入れるということを行ってきました。 また、脳科学の最新の研究論文のチェックも怠りなく、幅広い知識をお持ちのようです。 世の中はあっという間にネット…

「『買ってはいけない』は嘘である」日垣隆著

もう20年ほど前になりますが、「週刊金曜日」という雑誌を発行している発行元からその雑誌に掲載された記事をまとめた本「買ってはいけない」が出版され、大きな評判となりました。 週刊金曜日という本自体が、大企業などの不正を糾弾するといった方向で書…

「ヒトの脳にはクセがある 動物行動学的人間論」小林朋道著

「クセがある」という言葉は、「かなり偏った性質がある」という意味で使われますが、この本はまさにそういった意味で人間の脳の働きを解説しています。 人類が現生人類になってから20万年、それ以前の原人となってからは200万年以上が経ちますが、そのほと…

「ミトコンドリアと生きる」瀬名秀明、太田成男著

もうかなり前の話になりますが、1997年に映画「パラサイト・イヴ」が作られました。 ホラー映画という印象が強いのですが、これは本書著者の一人の瀬名秀明さんが書いた小説が原作となっており、その基本には「ミトコンドリア」という細胞内の一器官がありま…

「NATROMのブログ」より、「何も悪いことをしていなくても人々は病気になる」

内科医NATROMさんが書いているブログは、医学関係の話題でいつも参考にさせてもらっています。 今回の記事は「何も悪いことをしていなくても人々は病気になる」 どうしても原因と結果を考えてしまう人間の習性が間違ったものを生み出しているということです…

「健康になれない健康商品 なぜニセ情報はなくならないのか」佐藤健太郎著

著者の佐藤さんは医薬品メーカーで研究員を勤めた後、サイエンスライターとして活動しているそうです。 現代は「健康商品」というものが溢れています。 医療の水準は上がり、多くの人が長寿を全うすることができるようになりましたが、その反面特に高齢者の…

「鉄学 137億年の宇宙誌」宮本英昭、橘省吾、横山広美著

鉄というものは現代社会にとって非常に重要であることは誰でも知っています。 少々古い言葉ですが「鉄は国家なり」などということも言われました。 しかし、そればかりではなく鉄は生物の体のためにも必須であり、欠乏すると貧血などの症状が出ることもあり…

「異常気象」は増えているのか、「異常でなかった時代の気象」はいつの話か。

世界的に「異常気象」が増え、人類はその危機にさらされていると言われています。 またそれが「温暖化」の影響であり、さらに「温暖化」は「二酸化炭素濃度の上昇」によるということも、多くの人々が真理かのように考えています。 しかし、「異常でなかった…

ノーベル賞受賞の吉野彰さんが講演「持続可能社会の構築に責任」はちょっと無理では。

本年度ノーベル化学賞を受賞した吉野彰さんが講演を行い、リチウム電池をさらに発展させて持続可能社会構築に責任を果たすと語りました。 www.nikkei.comリチウムイオン電池の実用化という大きな業績を上げ、現代社会の発展に大きく寄与したその業績は素晴ら…

首都直下地震や南海トラフ地震などの番組が放送されたが、一番やるべきことは何か。

NHKで集中して「首都直下地震」を題材とした番組や南海トラフ地震対策のものが放送されました。 www.nhk.or.jp まあほぼ内容も想像できるのでほどんと番組を見ることもありませんでしたが、やはり多くの人が衝撃を受けたことでしょう。 最悪の場合何万人…

「科学者が消える ノーベル賞が取れなくなる日本」岩本宣明著

この数年、毎年のように日本人のノーベル賞受賞者が出ており、だんだんとそれが当然のように感じられるほどになってきました。 韓国や中国ではなかなか受賞者が現れないということで、そちらでは焦りを感じていると言った報道も、(日本メディアが優越感を感…

「血液1滴で13種類のガンを発見」東芝が発表したけれどNATROMさんによれば非常に疑問。

「血液1滴で13種類のガンを発見できる」装置を東芝が開発しているという発表がされ、テレビのニュースでも報道されて、素晴らしいというコメントが語られていました。 www.fnn.jp しかし、あのNATROMさんによれば、それほど「素晴らしい」というものでも…

松永和紀さんが「ゲノム編集」について分かりやすく?解説

食品問題について詳しい解説をされる松永和紀さんが、「ゲノム編集」について説明されています。 president.jp 「ゲノム編集」技術は医療分野でも可能性が追求されていますが、食品分野では実用段階に近づいており、開発研究が進められています。 しかし、こ…

「電力化亡国論」近藤邦明著

「環境問題を考える」というサイトの主宰者、近藤邦明さんが2012年に出した、核・原発事故・再生可能エネルギー買取制度などの施策が亡国につながるという意見を述べた著書です。 上記「環境問題を考える」で既に議論を掲載されているため、私にとっては…

「マヤ・アンデス・琉球 環境考古学で読み解く『敗者の文明』」青山和夫・米延仁志・坂井正人・高宮広士著

考古学で絶対年代を測定するということは簡単ではなく、放射性同位体を使った測定でもその同位体の比率というものが「常に一定」であることを仮定して測定していたのですが、実際はかなりずれがあることが分かってきました。 そんな中で、福井県の水月湖とい…

1160万年前にも巨大隕石衝突で生物絶滅

生物の大量絶滅は大きなものが5回あったと言われていますが、1160万年前にも鳥島付近に隕石が衝突し、生物の絶滅が起きたということが発表されました。 www.asahi.comそれまでの5回の大量絶滅ほどではないようですが、それでも当時の生物種の15%ほ…

「地球の歴史(下) 人類の台頭」鎌田浩毅著

地球の歴史全3巻の下巻です。 この下巻の最後に「長めのあとがき」が置かれ、著者が本書を著した気持ちが書かれています。 これを最初に読んだ方が良いのかもしれないと思いますが、「あとがき」である以上は最後に置かなければならないのでしょう。 理科4教…

「進化は万能である」マット・リドレー著

著者のマット・リドレーはサイエンスライターとして有名なイギリスの作家で、前作の「繁栄」は大きな評判を得たそうです。 「繁栄」では「昔は良かった、それに引き換え今は」という感覚は間違っており、「これほどよい時代は無かった」と主張したという、ど…

「温暖化は憂うべきことだろうか」近藤邦明著

ネットのサイト「環境問題を考える」主宰の近藤邦明さんの著書で、おそらくこれが最初の出版の作品です。 上記サイトでは、二酸化炭素温暖化説の批判と並んで、いわゆる自然エネルギーと呼ばれる太陽光発電や風力発電の批判も精力的に為されています。 この…

「スポーツは体にわるい 酸素毒とストレスの生物学」加藤邦彦著

この本はある意味で非常に問題を抱えた本です。 とは言っても、内容が不正確であったり、商業主義に毒されていたりと言った意味ではありません。(そういった問題本はいくらでもありますが) 逆に、この本の内容は、非常に的確に問題点を指摘しているにも関…

「地球の歴史(上) 水惑星の誕生」鎌田浩毅著

火山学者として有名な鎌田さんですが、この本ではそれにとどまらず広く地球科学という観点から地球の歴史というものを説明しています。 最新の研究成果も取り入れていますので、私などまったく知らなかった最新知識も仕入れることができました。 上中下の3…

「誰も答えない! 太陽光発電の大疑問」近藤邦明著

ネット上で「環境問題を考える」というサイトを運営し、自然エネルギーや二酸化炭素温暖化といったものについて、科学的な考証をしている近藤さんの書かれた著書です。 この本では、特に「太陽光発電」を中心にその欺瞞性を取り上げています。 太陽光自体は…

「電力化亡国論」近藤邦明著

著者の近藤さんは、エンジニア勤務のあと自営業を営んでいるということですが、それよりもネットでホームページ「環境問題を考える」というサイトを運営し、多くの環境に関する発信を続けられている方です。 環境問題を考える 実は、私も環境問題に関心を持…

「すごい進化 『一見すると不合理』の謎を解く」鈴木紀之著

進化と言っても、大きな変化を扱うものもありますが、昆虫と植物の関係だけを見ても変化しているという小さな?進化もあります。 例えば、有毒の生物に自分自身を似せて身体の構造を変化させてしまったということはしばしば見られることですが、その生物が意…

「フェイクニュースを科学する」笹原和俊著

フェイクニュースというとトランプを思い出しますが、フェイクニュース自体は昔から存在はしていたのでしょう。 しかし、インターネット特にソーシャルメディアというものができてからはそれら虚偽情報の拡散というものがそれまでとは比べ物にならないほど巨…

「もうすぐいなくなります 絶滅の生物学」池田清彦著

生物学者ですが、いろいろなところに顔を出して思い切った発言をしている池田さんですが、この本では本職の生物学について書いています。 地球に生命が誕生した38億年前から今までの間に、6回の大量絶滅があったそうです。 それは大隕石の衝突であったり、急…

石炭火力発電の敵視はエネルギー供給難の時代がやってきた時に窮地に陥る原因となる

温暖化対応について検討される中では、石炭火力発電が敵視されることが多いようです。 そのため、石炭火力発電を継続しようとする日本に対して批判されることもあります。 これに対し、あの坊っちゃんは迎合発言をしているようです。 www.nikkei.com 化石燃…