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爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「教科書の中の宗教 この奇妙な実態」藤原聖子著

2006年の教育基本法改正から、学校教育において愛国心などを扱うべきという言わば宗教教育推進派という人々の声が強まっていますが、それに反対する人たちも含めて皆が誤解していることがあるようです。 それは、現在までの教科書が「政教分離」の原則に…

「消費者の権利 新版」正田彬著

著者の正田さんは同じ岩波新書版で「消費者の権利」という本を1972年に出版されております。 それから状況も大きく変化したということで、新版を発行するということになり、準備を進めておられたのですが、2008年に草稿を仕上げたものの、2009年にお亡くなり…

住んでみたい日本の都市はどこか

日経新聞社のネットサイト NIKKEI BPに表題のような記事が載っていました。 www.nikkeibp.co.jp 日経BP総合研究所というところが、5大都市(東京、札幌、名古屋、大阪、福岡)の住人5000人にアンケートを取り、住んでみたい日本の都市はどこかを集計し…

「”超”入門 失敗の本質」鈴木博毅著

この本は大東亜戦争戦史を扱った有名な本「失敗の本質」(1984年ダイアモンド社刊行)の解説ということを目標に書かれています。 「失敗の本質」は旧日本軍の戦史研究者の防衛大関係者などがノモンハン事件、ミッドウェー海戦、インパール作戦などの負け戦で…

高齢者ドライバーによる事故報道 毎日のように事故が起きるかのようなシャワー報道で何を目指すのか

このところ、毎日のように高齢者ドライバーによる事故の報道が続いております。 自発的に免許返納に踏み切る方々も多いようですし、なんとかしなければという機運も高まってきているようです。 しかし、高齢者に限らず事故を起こしているドライバーが多数に…

「教養としての宗教入門」中村圭志著

中東などでの武力衝突が宗教対立と言った観点から捉えられたりすることが多くなり、イスラム教とキリスト教の違いと言ったものに関心を持たれる方も多いかもしれません。 また、日本人は一般的に「無宗教」と言われることがありますが、一方では毎年の初詣は…

やはりドゥテルテは曲者 勝川俊雄さんが指摘

水産資源の状況について見るべき意見が多い、東京海洋大学の勝川俊雄さんのサイトで、フィリピンのドゥテルテ大統領が南シナ海の領有問題に妙手を出したと報じています。 katukawa.com ドゥテルテ大統領は訪中時の発言などは大々的に報じられたものの、その…

「アメリカよ、美しく年をとれ」猿谷要著

著者は1923年生まれ、戦争中に旧制高校、敗戦直後に大学に進み英語を専攻し、その後アメリカに渡り調査研究をされたそうです。 「アメリカかぶれ」のアメリカ礼賛かと思って読み出したのですが、実はこの方はアメリカにおける黒人やネイティブアメリカン(イ…

FOOCOM.NET 松永編集長が、機能性表示食品の取り下げについて語る

FOOCOM.NET専門家コラムにおいて、松永和紀さんが今年より開始された機能性表示食品制度により表示された食品の中でも問題の大きかった「北の国から届いたブルーベリー」(八幡物産㈱)が消費者庁への届け出を取り下げるという記事を書いています。 www.fooc…

「アベノミクス崩壊 その原因を問う」牧野富夫編著

編著者の牧野さんは日本大学名誉教授にして労働総合研究所顧問、したがって、全労連の思想と共通のものが多いのでしょう。 本書はアベノミクスと呼ばれる安倍政権の経済政策などがほぼ崩壊に直面しているとしてその原因を論じるというものです。 牧野さん他…

「考えないヒト ケータイ依存で退化した日本人」正高信男著

正高信男さんはサルの行動学研究が専門で執筆当時は京都大学霊長類研究所の教授だった方ですが、そこから現代の日本人の行動についても類推し、2003年には「ケータイを持ったサル」という本を出版しかなりの話題となりました。 本書はその直後、2005…

最近ゲームサイトによく出てくるうっとうしいダイエット広告

毎日必ず遊んでいるゲームのサイトで、最近頻繁に表示されているダイエットの広告があります。非常にうっとうしく感じられるCMです。 その惹句に曰く、「1週間で6kg痩せた人もいる生酵素ダイエット」だそうです。 触るのも穢らわしい感じがしますので、これ…

「日本の真実 安倍政権に危うさを感じる人のための十一章」植草一秀著

植草さんの名前はスキャンダルで以前拝見しました。 痴漢事件の容疑者被告として報道され大きな話題となったものですが、そのときにはどのような活動をしている方かということを知らなかったのでその意味も不明でした。 しかし、本書のような著作を読むと非…

「脱成長のとき 人間らしい時間をとりもどすために」セルジュ・ラトゥーシュ、ディティエ・アルバシェス著

脱成長ということを主張しているラトゥーシュは以前に一冊読んだことがありますが、それはかなり難解なものでした。 sohujojo.hatenablog.com 今回の本は教え子のアルバシェスと共著となっているためか、かなり分かりやすく書かれているように感じます。(実…

「日本の大問題”10年後”を考える 本と新聞の大学講義録」モデレーター 一色清、姜尚中

朝日新聞社と集英社が共同で開催した「本を新聞の大学」という公開セミナーの、第3回目、2014年の「10年後を考える」という統一テーマでの講義録です。 モデレータとして、朝日新聞の一色清氏と東大名誉教授の姜尚中氏の2人が登場し、全部で8回の講…

「つながり進化論 ネット世代はなぜリア充を求めるのか」小川克彦著

著者の小川さんは旧電電公社に入社、研究職を勤めその後慶応大学の環境情報学部に移られたそうです。 言わば、電話を通したコミュニケーションの専門家ということでしょうか。 この本は2011年3月の発行ですので、まだスマホはそこまで普及はしておらず…

「こうして、世界は終わる」ナオミ・オレスケス、エリック・コンウェイ著

最初にお断りしておきます。 いつもの図書館でパラパラと内容を見て借りてきた本ですが、読み出して唖然とするものでした。 社会科学の本棚から選んだのですが、中味はSF、近未来から21世紀を振り返るという体裁のものです。それもあまり出来の良くない。 …

「地名の社会学」今尾恵介著

著者の今尾さんは専門の研究者ではないようですが、地名や地理・鉄道などに関する著書を多数執筆されている作家の方です。しかし、地名というものについては非常に詳しい検討をされており、知識も多い方とお見受けしました。 本書は地名というものについて、…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1165 嘲笑の対象「陰謀論」

今回の賀茂川さんのブログは表題からは意味が取りにくいかもしれません。 kamogawakosuke.info 「陰謀論」という言葉がよく使われますが、賀茂川さんブログにも引かれているように、911のアメリカ同時多発テロは公式発表のようなビン・ラディンらのテロで…

「朝日新聞オピニオン 日本がわかる論点2016」朝日新聞出版編

現在の日本の問題について、朝日新聞の編集委員、論説委員といった人たちが項目別に詳しく解説をしているものです。 まあ、朝日新聞をお嫌いの方も多いでしょうが、かと言って初めから捨ててしまうのももったいないというような内容でしょう。 問題点として…

「頭にちょっと風穴を 洗練された日本人になるために」廣淵升彦著

著者はテレビ局の海外支局に勤め取材を重ねた後、日本で大学の講師・教授などに転身しました。 海外経験や知識が豊富ですが、日本で大学の学生に教える立場になって、彼らの知識の無さというものを知りショックを受けたそうです。 国際的に活躍する人材とな…

「勝てないアメリカ 対テロ戦争の日常」大治朋子著

著者は毎日新聞の特派員として2006年から4年間アメリカに滞在しました。 その間にアメリカ軍の実態について取材したいという希望を持ち軍に数回の従軍取材を行います。 アフガニスタンで取材した際には非常に危険な状態も経験したということです。 従軍…

「軍事革命(RMA) 情報が戦争を変える」中村好寿著

著者は防衛大学卒業後、同校の助教授や自衛隊幕僚として勤務、現在は退官して軍事アナリストという方です。 軍事革命(RMA the Revolution in Military Affairs)とは、18世紀末にフランス革命がもたらした軍事の大変革以来の大きな変化が現在起きつつあると…

NHKニュースで、「信号のない横断歩道で歩行者がいても9割の車が一時停止せず」

今朝のNHKニュースを見ていたら、表題のとおりの報道です。 www3.nhk.or.jp (この映像は削除されてしまうかもしれないので見るならお早めに) ちょっとショッキングでした。小学生の女の子が横断歩道を渡るために止まっていたので、車載カメラを載せた車が…

中国漁船を抑えるためには 勝川俊雄さんのご意見

以前にご著書を拝見して以来、 「漁業と言う日本の問題」勝川俊雄著 - 爽風上々のブログ 公式サイトも参考にさせて頂いている三重大学の勝川さんが中国漁船の問題に関して面白いことを書いて居られます。 katukawa.com 日本ではこれまで日本漁船がさんざん乱…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1164刑務所ビジネス

今回の賀茂川さんのブログでは日米の刑務所事情について語っています。 kamogawakosuke.info まあ、題名の「刑務所ビジネス」という点ではアメリカの事情でしょう。 アフリカに行っては大盤振る舞いで大歓迎を受けていい気になっている安倍首相ですが、日本…

「なぜ新耐震住宅は倒れたか 変わる家づくりの常識」日経ホームビルダー編

著者は明らかになっていませんが、日経ホームビルダーという日経関連の住宅建設技術者のための出版社が書いていますので、かなりの専門性が感じられます。 本年4月に発生した、熊本地震では震度7の激震が2日の間に2回発生するという大変な揺れが起き、多…

「戦後日本漢字史」阿辻哲次著

著者は言語学者で中国文化、漢字も専門としている方ですが、文化庁の文化審議会の委員として常用漢字表の改正にも参加されたそうです。 本書「はじめに」の部分に書かれているエピソードですが、平成20年の改正の審議の際に、嗅覚の「嗅」という字を常用漢字…

「イスラム国の正体」黒井文太郎著

本書は2014年12月出版、イスラム国はその年6月にイラク第2の都市モスルを制圧し、アメリカなどの空爆などを受けてもまだかなりの勢力を保っていた時でした。 しかし、その後も徐々に勢力範囲を狭めながらも支配地域を維持しており、さらにヨーロッパ…

ちょっと気になる話 3Dテレビ眼鏡のボタン電池を飲み込んだ幼児が死亡

畝山智香子さんの食品情報blogの10月5日の記事に気になる話が載っていました。 食品安全情報blog 元記事はBBCの次のものです。 www.bbc.com 3Dテレビ眼鏡のボタン電池を取り外しておいたところ、2歳の子どもが飲み込んでしまったそうです。 しかし、親…

「民族幻想論」スチュアート・ヘンリ著

著者はアメリカ生まれながら日本の大学を卒業しそのまま日本で研究活動をしている民俗学者です。 日本に帰化していますので本名は別に漢字名を持っているそうですが、研究の都合上元の名前で活動しているそうです。 東西冷戦が終結したらかえって各地で問題…

ノーベル賞発表週間スタート また「日本人」連呼か

今日からノーベル賞受賞者の発表が続きます。 「日本人の3年連続受賞なるか」といった報道の過熱ぶりで、これが実際に指名されれば大騒ぎでしょう。 それにしても研究をしてきた当人は「日本人として」とか「日本のために」などという感覚はまったく無かっ…

「アメリカが日本にひた隠す日米同盟の真実」ベンジャミン・フルフォード著

著者はカナダ出身で日本にやってきて数々のジャーナリズム活動を行い、現在は日本に帰化しているようです。 どうやら各種の「陰謀論」による著述を盛んにしているようで、まあ一般的にはゲテモノ扱いかもしれません。 しかし、この本を読む限りではかなり真…

FOOCOM.NET専門家コラム 斎藤勲さんの農産物輸出と農薬の関係についての記事

いつものFOOCOM.NETの専門家コラム、長年農薬の分析をされてきた斎藤勲さんが残留農薬の関係で日本産のミカンの輸出がストップした件について書かれています。 www.foocom.net TPPの関係もあり、日本産農産物の海外市場向けの輸出の話というのはあちこちで聞…

「知らずに他人を傷つける人たち モラル・ハラスメントという大人のいじめ」香山リカ著

各種ハラスメント、セクハラ、パワハラ、マタハラなどが世間を賑わせていますが、最も身近なところでも起きているかもしれないのが、「モラハラ」(モラル・ハラスメント)です。 その定義は「ことばや態度で繰り返し相手を攻撃し、人格の尊厳を傷つける精神…

「小さな町の原子力戦争」田嶋裕起著

もう10年ほど前になりますが、核廃棄物の最終処分場の選定という問題があり、NUMO(原子力発電環境整備機構)がその地層処分場候補地の公募ということを行なっていました。 それに高知県の寒村が応募したという騒動があったのは記憶に残っています。 結局…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1162 最低賃金値上げが招くこと

賀茂川さんのブログでは、アメリカカリフォルニア州で施行された最低賃金引き上げの 引き上げの影響について論じています。 kamogawakosuke.info カリフォルニアでこういった賃金で働いている労働者は農業での非熟練労働者が多いそうですが、彼らの賃金コス…

”ソルトウォーターバッシング”とかいう変なダイエット法についてNATROMさんが警告

医学関係の変な動きを見張るには的確な、「NATROMの日記」で内科医のNATROMさんが「ソルトウォーターバッシング」とか言うダイエット法を取り上げています。 NATROMの日記(2016年9月20日記事) 1リットルの生理食塩水を朝起きてすぐに20分間で飲むというも…

「階級にとりつかれた人びと 英国ミドル・クラスの生活と意見」新井潤美著

著者の新井さんは子供の頃からご父君の仕事の関係でイギリスなどで過ごし、学校生活で階級の違いというものを身にしみて感じたそうです。 たまたま、知り合いの紹介で全寮制の女子校に入ったということですが、そこは当時でも珍しいほどの厳格なお嬢さん学校…

小学校英語正式教科化に教員の半数は反対

政府は小学校英語を必修化とするつもりのようですが、教員の多数は反対という意見であるという記事が毎日新聞に出ていました。 http://mainichi.jp/articles/20160918/k00/00m/040/057000c その理由は教員の負担強化になるとか、指導能力とかいったものです…

「”健康食品”のことがよくわかる本」畝山智香子著

国立医薬品食品衛生研究所の室長さんで、「食品安全blog」という有名なサイトをほぼ毎日更新されているという、畝山さんが健康食品に関する本を出版されたという話はかなり以前に聞きましたし、他のところで多数の書評が書かれているのを見て早く読みたいも…

「池上彰が読む 小泉元首相の”原発ゼロ”発言」池上彰著

小泉純一郎元首相が原発ゼロという発言をし、ちょうど東京都知事選があった時に細川護熙元首相が原発廃止を掲げて立候補した際にはその応援をしたということがありました。 都知事選は2014年2月だったのですが、小泉元首相の原発ゼロ発言はその少し前であり…

「21世紀 地政学入門」船橋洋一著

地政学といってもあまり内容がすぐには思い浮かばないでしょうが、WIKIPEDIAの定義によれば、 ”地政学とは地理的な環境が国家に与える政治的、軍事的、経済的な影響を巨視的な視点で研究するものである。 イギリス、ドイツ、アメリカ合衆国等で国家戦略に科…

クロマグロの漁獲制限交渉不調 勝川さんの分かりやすい解説

太平洋のクロマグロ(本マグロ)の資源保護のための漁獲制限の交渉が不調のまま終わったそうです。 http://mainichi.jp/articles/20160830/ddm/003/020/042000c この記事だけでは各国の主張や事実関係が判りにくいものですが、このブログの以前の読書記録で…

食品の放射能分析にいくらかかっているか FOOCOM.NET松永編集長の記事より

FOOCOM.NETでは松永さんの記事の前に専門家コラムで斎藤勲さんが、「誰が鈴を付けに行くのか、検査の終わり方」という記事を書いて居られます。 検査の終わり方。いつ、だれが、鈴をつけに行くのか? | FOOCOM.NET BSE対応の牛の全数検査がいつの間にか終了…

「東京消滅 介護破綻と地方移住」増田寛也編著

著者の増田さんといえばこの間の東京都知事選に自公推薦で立候補したものの、小池さんに大差で負けてしまった人です。 しかし、本書を読めばやはりこの人が都知事にはふさわしかったのではないかと思わせるものがあります。 日本創生会議という、民間のもの…

「最新 日本言論知図」萱野稔人編

「言論」というものは、ひところ言われたような「コミュニケーション能力」というものだけでは片付けられない問題を解決するために必要なものです。 それが東日本大震災から福島原発事故に続く国難が次々と押し寄せてくる現代では、討論で決めることが必須で…

久しぶりに散歩に出たらいきなりノーリード散歩の犬

連日の猛暑日に出歩く気にもなれずに一ヶ月以上も散歩をサボっていましたが、ようやく気温が下がり今日も30度に届かないということでしばらくぶりに散歩に出ました。 さすがに足が衰えていてすぐに痛みが出たので早々に引き上げましたが、そのわずかな距離…

「日本人はなぜ国際人になれないのか 翻訳文化大国の蹉跌」榊原英資著

榊原さんの本は以前にも一冊読んでおり、その際も著述姿勢に対して疑問を感じておりました。 「幼稚化する日本社会 拝金主義と反知性主義」榊原英資著 - 爽風上々のブログ この本も、日本の「翻訳文化」というものを批判し、速やかに英語による教育を実施し…

「バカが多いのには理由がある」橘玲著

何とも刺激的な題名ですが、中味はまあ正論に近いものでしょう。(”正しい論議”という本来の意味の”正論”です。決してあの名と体と乖離している雑誌のことではありません) 著者は雑誌社の編集を経験された作家ということですが、本名は不明ともあります。 …