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爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

安倍内閣の支持率維持方策はすでに完全に方向転換したか。 藻谷浩介さんの論評

それはともかく政権を擁護したい側は、ここぞとばかり中国や北朝鮮の脅威をあおっている。中でも最近ネットで見て仰天したのは著名右派論客の「中国が日本を本気で取りに来ているのは、誰の目にも明らかでしょう」という発言だ。「日本」は尖閣諸島限定ではなく沖縄や日本本土を含んでいるようだったし、「取りに来ている」も不動産買い占めなどの話ではなく「軍事的な侵略」の意味らしい。

ニュースサイトで読む: https://mainichi.jp/articles/20170416/ddm/002/070/049000c#csidxa738bf4048be7818b1eb12e54f34318
Copyright 毎日新聞so
それはともかく政権を擁護したい側は、ここぞとばかり中国や北朝鮮の脅威をあおっている。中でも最近ネットで見て仰天したのは著名右派論客の「中国が日本を本気で取りに来ているのは、誰の目にも明らかでしょう」という発言だ。「日本」は尖閣諸島限定ではなく沖縄や日本本土を含んでいるようだったし、「取りに来ている」も不動産買い占めなどの話ではなく「軍事的な侵略」の意味らしい。

ニュースサイトで読む: https://mainichi.jp/articles/20170416/ddm/002/070/049000c#csidxabe3fc12ae42a21b96dedff09792da9
Copyright 毎日新聞

毎日新聞の「時代の風」欄に日本総合研究所の藻谷さんが書かれていることです。

(あまり読んでいる人は少ないかもしれません。うちは毎日新聞購読なもので)

 

https://mainichi.jp/articles/20170416/ddm/002/070/049000c

 

上記記事は読みにくいようなので文章引用しておきますが、

「支持率はなぜ下がらないのか。昨年7月31日付の当欄で筆者は、いわゆる「中国の脅威」論が、中国への対抗心を隠さない安倍政権の浮揚のエンジンになっていることを指摘した。そこに北朝鮮のミサイル問題も加わって、「国際的な緊張が高まる中、大阪のささいな事案で国会を空転させるのはけしからん」というような声がネットなどで目立つ。」

 

つまり、北朝鮮や中国による危機が強まったという雰囲気を強調することによって、アメリカ隷従の自政権のみがそれに対処できるという方向に国民の意識を持っていこうとしているということです。

 

 

これまで、安倍政権の支持率アップはアベノミクスという詐欺的経済政策でもたらされたものだということを、このブログでは(政権当初より)繰り返し強調してきました。

したがって、その詐欺効果が薄れればさすがに欲の皮の突っ張った国民たちも(そうだからこそ)目が覚めるだろうと予測してきましたが、すでに経済効果はほとんど消えているにも関わらず、劇的な政権支持率降下は見えてきません。

 

おかしいなと思いつつもその原因が思い当たらなかったものが、この藻谷さんの記事ではっきり理解できました。

 

これまでも不人気政権の支持率アップに世界中でしばしば使い続けられている手垢のついたような手法でした。

 

やはり、ご本人たちもあのような経済政策(とも言えないお粗末政策)でいつまでもごまかせるとは思っていなかったのでしょう。だからこそ、中国や北朝鮮の脅威というものを常にアピールし続けていたんですね。

 

そして、おめでたい国民の皆さんは誠に遺憾ながら簡単にその手に乗ってしまいました。

藻谷さんの記事にも以下のように記されています。

「それはともかく政権を擁護したい側は、ここぞとばかり中国や北朝鮮の脅威をあおっている。中でも最近ネットで見て仰天したのは著名右派論客の”中国が日本を本気で取りに来ているのは誰の目からも明らかでしょう”という発言だ」

このような危険性を強調し政府の問題点から目をそらさせようとする行為が頻発しています。

 

 

もともと人気もなかったトランプ政権がさらに地に落ちようとしているなかで、外に目を向けさせようとするアメリカ軍の愚行が続いています。

それに日本の政権も同調し、不安をあおって政権延命を図っています。

アメリカは何もなければ4年は我慢してもらわなければいけませんが、日本はすぐにでもこのような危険な首相は放逐することができます。

それを為すためには、森友学園疑惑などに関わっている暇はありません。もっと根本的な政権の不公正を問題にしなければ。

それはともかく政権を擁護したい側は、ここぞとばかり中国や北朝鮮の脅威をあおっている。中でも最近ネットで見て仰天したのは著名右派論客の「中国が日本を本気で取りに来ているのは、誰の目にも明らかでしょう」という発言だ。「日本」は尖閣諸島限定ではなく沖縄や日本本土を含んでいるようだったし、「取りに来ている」も不動産買い占めなどの話ではなく「軍事的な侵略」の意味らしい。

ニュースサイトで読む: https://mainichi.jp/articles/20170416/ddm/002/070/049000c#csidxa738bf4048be7818b1eb12e54f34318
Copyright 毎日新聞

それはともかく政権を擁護したい側は、ここぞとばかり中国や北朝鮮の脅威をあおっている。中でも最近ネットで見て仰天したのは著名右派論客の「中国が日本を本気で取りに来ているのは、誰の目にも明らかでしょう」という発言だ。「日本」は尖閣諸島限定ではなく沖縄や日本本土を含んでいるようだったし、「取りに来ている」も不動産買い占めなどの話ではなく「軍事的な侵略」の意味らしい。

 だが現代は、



ニュースサイトで読む: https://mainichi.jp/articles/20170416/ddm/002/070/049000c#csidxc10cf94c919ac5eafdcd10a45210897
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それはともかく政権を擁護したい側は、ここぞとばかり中国や北朝鮮の脅威をあおっている。中でも最近ネットで見て仰天したのは著名右派論客の「中国が日本を本気で取りに来ているのは、誰の目にも明らかでしょう」という発言だ。「日本」は尖閣諸島限定ではなく沖縄や日本本土を含んでいるようだったし、「取りに来ている」も不動産買い占めなどの話ではなく「軍事的な侵略」の意味らしい。

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それはともかく政権を擁護したい側は、ここぞとばかり中国や北朝鮮の脅威をあおっている。中でも最近ネットで見て仰天したのは著名右派論客の「中国が日本を本気で取りに来ているのは、誰の目にも明らかでしょう」という発言だ。「日本」は尖閣諸島限定ではなく沖縄や日本本土を含んでいるようだったし、「取りに来ている」も不動産買い占めなどの話ではなく「軍事的な侵略」の意味らしい。

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それはともかく政権を擁護したい側は、ここぞとばかり中国や北朝鮮の脅威をあおっている。中でも最近ネットで見て仰天したのは著名右派論客の「中国が日本を本気で取りに来ているのは、誰の目にも明らかでしょう」という発言だ。「日本」は尖閣諸島限定ではなく沖縄や日本本土を含んでいるようだったし、「取りに来ている」も不動産買い占めなどの話ではなく「軍事的な侵略」の意味らしい。

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 それはともかく政権を擁護したい側は、ここぞとばかり中国や北朝鮮の脅威をあおっている。中でも最近ネットで見て仰天したのは著名右派論客の「中国が日本を本気で取りに来ているのは、誰の目にも明らかでしょう」という発言だ。「日本」は尖閣諸島限定ではなく沖縄や日本本土を含んでいるようだったし、「取りに来ている」も不動産買い占めなどの話ではなく「軍事的な侵略」の意味らしい。

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 それはともかく政権を擁護したい側は、ここぞとばかり中国や北朝鮮の脅威をあおっている。中でも最近ネットで見て仰天したのは著名右派論客の「中国が日本を本気で取りに来ているのは、誰の目にも明らかでしょう」という発言だ。「日本」は尖閣諸島限定ではなく沖縄や日本本土を含んでいるようだったし、「取りに来ている」も不動産買い占めなどの話ではなく「軍事的な侵略」の意味らしい。

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 それはともかく政権を擁護したい側は、ここぞとばかり中国や北朝鮮の脅威をあおっている。中でも最近ネットで見て仰天したのは著名右派論客の「中国が日本を本気で取りに来ているのは、誰の目にも明らかでしょう」という発言だ。「日本」は尖閣諸島限定ではなく沖縄や日本本土を含んでいるようだったし、「取りに来ている」も不動産買い占めなどの話ではなく「軍事的な侵略」の意味らしい。

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支持率はなぜ下がらないのか。昨年7月31日付の当欄で筆者は、いわゆる「中国の脅威」論が、中国への対抗心を隠さない安倍政権の浮揚のエンジンになっていることを指摘した。そこに北朝鮮のミサイル問題も加わって、「国際的な緊張が高まる中、大阪のささいな事案で国会を空転させるのはけしからん」というような声がネットなどで目立つ。

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支持率はなぜ下がらないのか。昨年7月31日付の当欄で筆者は、いわゆる「中国の脅威」論が、中国への対抗心を隠さない安倍政権の浮揚のエンジンになっていることを指摘した。そこに北朝鮮のミサイル問題も加わって、「国際的な緊張が高まる中、大阪のささいな事案で国会を空転させるのはけしからん」というような声がネットなどで目立つ。

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支持率はなぜ下がらないのか。昨年7月31日付の当欄で筆者は、いわゆる「中国の脅威」論が、中国への対抗心を隠さない安倍政権の浮揚のエンジンになっていることを指摘した。そこに北朝鮮のミサイル問題も加わって、「国際的な緊張が高まる中、大阪のささいな事案で国会を空転させるのはけしからん」というような声がネットなどで目立つ。

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支持率はなぜ下がらないのか。昨年7月31日付の当欄で筆者は、いわゆる「中国の脅威」論が、中国への対抗心を隠さない安倍政権の浮揚のエンジンになっていることを指摘した。そこに北朝鮮のミサイル問題も加わって、「国際的な緊張が高まる中、大阪のささいな事案で国会を空転させるのはけしからん」というような声がネットなどで目立つ。

ニュースサイトで読む: https://mainichi.jp/articles/20170416/ddm/002/070/049000c#csidx5e66a7998013256982147716d7082f4
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 支持率はなぜ下がらないのか。昨年7月31日付の当欄で筆者は、いわゆる「中国の脅威」論が、中国への対抗心を隠さない安倍政権の浮揚のエンジンになっていることを指摘した。そこに北朝鮮のミサイル問題も加わって、「国際的な緊張が高まる中、大阪のささいな事案で国会を空転させるのはけしからん」というような声がネットなどで目立つ。

ニュースサイトで読む: https://mainichi.jp/articles/20170416/ddm/002/070/049000c#csidx75d2ac50aeaa1c8afcd0ce9dae89851
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 支持率はなぜ下がらないのか。昨年7月31日付の当欄で筆者は、いわゆる「中国の脅威」論が、中国への対抗心を隠さない安倍政権の浮揚のエンジンになっていることを指摘した。そこに北朝鮮のミサイル問題も加わって、「国際的な緊張が高まる中、大阪のささいな事案で国会を空転させるのはけしからん」というような声がネットなどで目立つ。

ニュースサイトで読む: https://mainichi.jp/articles/20170416/ddm/002/070/049000c#csidx75d2ac50aeaa1c8afcd0ce9dae89851
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松永和紀さんも呆れたか。明治が内閣府と結託し健康効果宣伝したが低レベル過ぎる内容

FOOCOM.NET松永和紀さんが、日本有数の食品企業の明治がチョコレートの健康効果をあまりにも低レベルな科学研究しかできないにも関わらず大々的に宣伝している問題を取り上げています。

 

www.foocom.net

松永さんの記事にもあるように、日経新聞でも報道されていますが、

内閣府チーム、仮説段階の研究を表彰 :日本経済新聞

その内容は、「内閣府の革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の研究チームが、脳の健康に効果のありそうな食べ物や生活習慣などを見つけるためのコンテストを開催しており、仮説でしかない研究を表彰している」というものです。

 

その「仮説でしかない研究」というものの内容が、松永さんによれば非常に低レベルのものだということです。

その研究はまだ科学論文にすらなっていないもので、当人たちの記者会見だけでしか内容が発表されていないという程度のものなのですが、それを見ただけでも松永さんはその試験設計自体の問題点が見えるとしています。

 

まず、対照群すら置いていない。つまり、それを摂取しない対照が無いためにその効果かどうかも分からないものだということです。

さらに、その結果として「大脳皮質量」と「神経線維の質」が変化をしているといっているだけなのですが、それを「学習能力を高める可能性がある」としている点です。

そんなことがどうしてその結論につながるのか、まったく説明がありません。

 

 

さらに、松永さんが強調しているのは、「さらに重要なのは、明治がこの内閣府の表彰ということを宣伝に利用していることだ」ということです。

表彰直後の読売新聞に全面広告で打ち出しています。

 

海外ではこの程度の科学研究などは発表しても批判されるだけとも指摘しています。

日本の科学レベルの低さを示しているということでしょう。

 

 

 

なお、松永さんの記事巻末に追加されているように、内科医NATROMさんが書かれている「NATROMの日記」に、この研究の手法を「ニセ科学」と批判されています。

d.hatena.ne.jp

松永さんの記事では批判の主体は明治でしたが、NATROMさんは内閣府の研究チームの方をより厳しく批判しているようです。

 

まあいずれにせよ、政府と企業が結託して売上さえ上げられればめでたしという、昨今の健康食品ブームそのままの構図がはっきりと表れてしまったということでしょう。

 

それが胡散臭い健食メーカー「D◯◯」とか「え◯◯」ばかりでなく、日本を代表するような企業まで及んでいる(というか先駆けている)というのが状況をさらに悲惨にしています。

政府の関与などは、まあその汚らしさにはお似合いで取り立てて言うほどでもないですか。

 

熊本地震から1年

昨日は熊本地震の前震から1年ということで、テレビでも特別番組が数々放送されていました。

 

前震の後にさらに大きな本震が来たという、異例のもので、さらに激しい余震がずっと続くというもので、しかも日奈久断層の南側ではまだ断層のストレスがすべて解放されていないなど、大きな不安がまだ残るものとなっています。

 

幸い、我が家は多少壁にヒビが入ったり、食器棚が一つ倒れた程度で大きな被害はなかったのですが、家内は実家の両親が不安ということで泊まりに行ったり、近所の方も家は不安といって車中泊をしたりと、心理的には大きな負担となりました。

 

町を歩いていてもそのうちにこの辺り一帯大きく揺れて潰れてしまうのではないかという思いがしたものです。

 

 

このあたりでも、まだまだ不安がありますが、日本列島はどこに居ても地震の危険性からは逃れられないものです。

地震が来るのは避けられなくても、被害は備え次第では減らすことができます。

皆様も災害対策ということを自分たちの問題と考え、できる対策を着実に実施されることをお勧めいたします。

「格差と民主主義」ロバート・ライシュ著

著者はクリントン政権で労働長官を勤め、その後はまた大学教授に戻ったという、ライシュ氏です。

彼が、ちょうどオバマが2期目の選挙をしている時期に出版したのが本書です。

 

したがって、本書で厳しく批判されているのは富をすべて集めてしまっているアメリカ富裕層とともに、アメリカ共和党などの「逆進主義者」ということになります。

トランプが政権を取った現在とは状況は異なるかもしれませんが、トランプに期待して投票した白人労働者たちの希望とは違い、おそらく当時と同じことになるのでしょう。

ただし、民主党が政権を取ったとしても労働者たちの環境は改善はしないだろうということは、ライシュの言い分に関わらず確かなことと思います。

 

なお、最後の訳者あとがきには翻訳の雨宮寛さんが「ライシュとピケティ」についても触れています。ピケティの「21世紀の資本」は大きな話題となりましたが、ライシュ教授の本書も同様の話題を扱っています。ただし、富裕層の富の独占を正すためには民主主義の働きが必要としており、その点は価値が大きいとしています。

 

 

本書構成は、金融関係や大企業経営者と言ったいわゆる超富裕層の悪辣さを描いた第1部、そしてそれに協力している共和党を中心とした政治家「逆進主義者」の第2部、そして「私達がしなければならないこと」の第3部となっています。

 

 第1部、大企業経営者や金融機関中枢等の超富裕層たちの悪辣さを描いた部分は、他書でも論じられているところが多い部分であり、よく知られていることかと思います。

例えば、その莫大な報酬は「成功報酬」と言いながら、その企業が赤字であっても平気で巨額のボーナスを獲るとか、ほとんど税金を払わなくても済むように政府に手を回しているとか言うところです。

 

しかし、その手口のうち次の点は目新しく感じた論点でした。

所得税の税率が彼ら超富裕層の平均ではその下の所得区分の人々よりも少なく見えるのですが、それはその収入をキャピタルゲインと見なすことで低税率の所得とできたためです。(実際はどうあれ)

現在の累進課税でも多額の所得があれば相応の税を納めなければならないはずですが、このような逃げ道を作り出しているわけです。

 

実質的には超富裕層のために働いているに等しい共和党議員は国民からの様々な要求に対し論外な理屈をこねています。

共和党の議員ミシェル・バックマンは次のように語りました。

最低賃金制度が廃止されれば失業者を完全になくすことができる」

それは、実は次の論法と同じです。「奴隷制度は完全雇用を実現する制度だ」

 

 

また、共和党議員たちは同性婚、妊娠中絶、婚外子などを激しく批判しそれを擁護するような法制度を廃止しようとしています。

しかし、そのような個人のモラルがアメリカで破綻に瀕しているということはありません。

実際はモラルの崩壊が起きているのは公的分野です。

ここで著者は上手いことを書いています。「問題は寝室ではなく役員室だ」

本当に不道徳なことは、企業の役員室で行われているということです。

 

それを覆い隠したまま、庶民のモラルに批判の目を向けさせ本当の争点をごまかしているのです。

 

 

現状の問題点を暴き、批判するということはよく行われていますが、著者は本書の3部で「ではどうするべきか」ということを提起しています。

 

行動を起こすこと、それもインターネットであれこれ言うだけでなく、実際に人に会って話をすることだそうです。

それも根気よく、あきらめず。

 

民主主義は投票で終わるのではなく、選挙で選ばれた議員たちに声をかけ自分たちの考えを政治に活かすようにさせることだということです。

 

最後の部分は、学者にとどまらずに政権にも参加した著者ならではの提言かもしれません。

 

ロバート・ライシュ 格差と民主主義

ロバート・ライシュ 格差と民主主義

 

 

FOOCOM.NET専門家コラム、管理栄養士の平川あずささんはガン病棟の食事の問題を取り上げました。

FOOCOM.NETの専門家コラムで、管理栄養士で食品ジャーナリストである平川あずささんが、ガン診療拠点病院でご友人が体験した病院食の問題を取り上げました。

 

www.foocom.net

平川さんのご友人がガンとなり、拠点病院に入院し治療されたそうですが、かなり進行したということで治療も厳しいものだったようです。

しかし、それ以上に悪かったのが病院食の状況で、手術後の体力を付けなければいけない状態でも術後すぐの低栄養の食事がそのまま続けられてしまい、どんどんと体重が落ちてしまいました。

 

知識のない人なら、ガン治療の薬剤の副作用で痩せてしまったと思って納得するのでしょうが、平川さんは病院栄養士のご経験もお有りということで、食事内容がおかしいということはすぐに気付かれたようです。

 

また病院食の味のレベルが非常に低いのも問題で、ただでさえ食欲が落ちる状態に加えてとても食べる気がしない食事でさらに体力低下ということにもなってしまいます。

 

これを「入院患者のわがまま」と取り無視することではすまないように思います。

 

ご友人は主治医の心配も振り切り退院して自宅での療養、そして適切な食事をするようになって体重も回復しつつあるそうです。

 

ガン治療には医者の力が不可欠ですが、食事もきちんと考えなければ効果が薄れるのかもしれません。

「誰のための”教育再生”か」藤田英典編

教育再生」と称しながら、その内容は教育破壊としか言えないような政策が推し進められた、第1次安倍内閣が2007年に崩壊しました。

 

この本は、その年に教育社会学がご専門の国際基督教大学教授の藤田さんが、他に尾木直樹さんなど5名の方々と政府の進めた教育再生政策がどのように誤っているかということを論じたものですが、「はじめに」を書かれた藤田さんは安倍内閣崩壊で安堵した様子が感じられます。

 

しかし、一時の民主党政権を経てさらに悪辣さを増して安倍が政権に戻り、さらに教育を破壊しているのを藤田さんや他の著者の方々はどのように感じておられるのでしょうか。

また続編が必要な本かもしれません。

 

 

本書構成は、6名の著者がそれぞれ1章ずつを担当し教育改革などの実態を論じています。

総論、藤田英典 教育改革の現状について

1章、尾木直樹 全国一斉学力テスト

2章、佐藤学  教師に対する管理統制強化

3章、喜多明人 厳罰主義(ゼロトレランス

4章、藤田英典 学校選択制

5章、中川明・西原博史 心の支配(道徳教育)

そして、最終章に教育改革についての著者たちの提言がなされています。

 

 

全国一斉学力テストについて、尾木さんはその危険性を様々な方向から論じています。

学力の状況を調査するだけなら、科学的に抽出する選択調査で十分なはずですが、それを全国の全学校に強制すれば、たとえ結果を公表しないこととしてもその結果が各学校の評価につながり弊害は大きなものとなります。

かつての学力テストでは学校ぐるみの不正や、成績不良者の受験回避なども起きました。今後もそのような事態になる可能性は十分にあります。

さらに、このようなテスト対策の勉強を強いられることにより、実際の学力はさらに低下することになるでしょう。

そして、この学校格差は学校選択制ともつながり、教育現場のさらなる悪化をもたらします。

 

 

教師の管理統制強化では、教員免許の更新制というものが取沙汰されました。

そこには、「不適格教師」の問題が、あたかも大きなもののように宣伝され、その選別が必要ということから、免許更新時に振り落とすというものですが、実際はそのような「不適格教師」なるものの実態はほとんど無かったもののようです。

正確な実態調査などはされているわけではなく、唯一出てきたデータは全国で700人程度というものでした。

これは全国の教師総数の91万人から見ればわずか0.1%以下です。一般の公務員や一般企業社員と比べてもはるかに少ないと言えるでしょう。

 

このような、あるかないかも分からない「不適格教師」追放を名目として教員免許更新を実施するために、10年毎に講習参加をさせようとしていますが、そうなると教員の1割が毎回居なくなることになります。

ただでさえ人員不足で忙しい教育現場はさらに厳しくなるということです。

 

教師の勤務時間の実態は、2006年で1日平均10時間45分でした。

連日、3時間以上の残業を、しかも無報酬で行ないさらに土日もクラブ活動指導などで潰れるという状態です。

 

 

他の著者もこのひどい状況の教育現場をさらに悪化させる教育政策について、細部にわたり論じています。

 

 

誰のための「教育再生」か (岩波新書)

誰のための「教育再生」か (岩波新書)

 

 

最初にも書いたように、本書は「まだマシだった2007年」の出版です。

現在はもっとひどいことになっているのでしょう。

 

「旧暦で今を楽しむ 暮らし歳時記」松村賢治監修

監修者の松村さんは建設関係の技術者ですが、ヨットで世界一周の旅に出て沖縄で旧暦の生活に出会ったということです。

 

日本では明治5年に現在の新暦と呼ばれる太陽暦に、それまでの旧暦から変更されました。

それまで、旧暦で行われていた年中行事は多くは新暦に変更されて実施されるようになりました。

しかし、行事の性格によっては、旧暦のまま行われているもの、旧暦から1ヶ月遅らせた月遅れで行うもの、そして旧暦の日付をそのまま新暦に移して行うものと3種存在します。

中秋の名月などは旧暦そのままでなければ意味がないのでそうなっています。

また、月遅れのお盆と称して旧盆を行うのは全国広く分布しています。

しかし、正月などは新暦ですべて実施されており、旧正月を祝うのはごく一部です。

 

 

この旧暦の日付をそのまま新暦に移して行っている行事は、季節感が大きくずれてしまっています。

3月3日上巳の節句(桃の節句)にはまだまったく桃は咲いていません。

1月7日人日の節句七草がゆを食べますが、まだ野原には天然の七草は出ていません。

9月9日重陽節句は菊の節句ですが、これもまだ菊は咲いていません。

7月7日七夕の節句には梅雨の真っ盛り、ほとんど星空が見えることはありません。

 

こういった、季節感のズレが起きてしまったのが新暦移行の弊害でした。

 

なお、沖縄では今でもほとんどの行事は旧暦にしたがって行われており、その季節感は本来のものであるそうです。

 

本書後半は1年の毎月の行事を旧暦と新暦とを併記し並べられています。

そちらは実際に旧暦を意識した生活を送ろうとする場合には分かりやすいものになっているのでしょう。

 

旧暦で今をたのしむ「暮らし歳時記」 (PHPビジュアル実用BOOKS)

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